小川裕司さん:New Wave Logistics(Australia)社長

自由な校風の高校で「自主性と責任」を叩き込まれた。自身にも社員にも常にチャレンジを求める。新し物好きで、一眼レフのデジタルカメラが最近手に入れた「おもちゃ」。移民街カブラマッタのベトナム料理を愛する自称「C級グルメの達人」でもある。

「人間好き・仕事好き・遊び好き、生産にかかわる物流を模索

2003/6/17

小川 祐司氏

――7月1日に社名をニューウェーブ・ロジスティクスからNYKロジスティクスに変更されますね。ご承知の通り、当社は日本郵船の子会社です。20 年ほど前、海運業だけでは顧客のニーズに対応しにくくなってきているということで、陸上輸送や通関を含めた総合物流に乗り出そうという方針を決めました。その際、独立した形にするため、NYK(日本郵船)ではなく、ニューウェーブの社名で始めたんです。日本郵船の事業の柱は、海運と物流、客船ですが、ここ数年、物流のニーズが急激に高まり、定期航路の売上ベースに迫る状況にあります。そこで日本郵船の本業の1つとして位置付けようと、この1年をめどに世界中で社名変更を行う計画で、既にニュージーランドでは今年3月にニューウェーブからNYKロジスティクスに変えています。――2年半前に赴任されてから、事業を再編したとうかがいました。

再編というわけではないのですが、地元の物流会社と互角に渡り合えるようにしようと、この2年間で施設の拡充とIT(情報技術)投資を先行して進めてきました。

――輸送するモノとしては何が多いのですか。

家電が中心です。豪州では生産していないので、販売会社のお手伝いをしているわけですが、今後は生産にかかわる仕事もしていきたい。実は今、新しいビジネスモデルを模索していて、1つ狙っているのは自動車部品の供給です。やってみると自分の予想できないことが毎日起きて、面白いですね。

――現地採用の社員にも海外出張させたり、どんどんチャンスを与えると聞きました。

自分で前に出て行く社員を育てたいと思っています。モチベーションを持って仕事をしてもらいたいし、自主的にやってもらうのが一番いい。「これだけやりなさい」というと大きな流れが見えないし、本当の力が発揮できない。私の本来の仕事というのはグラウンドデザインを描くことですから。

――高校時代は演劇部だったそうですが、その時の経験が、物流の演出家ともいえる現在のお仕事に生かされているというのは強引でしょうか。

それはちょっと強引かもしれませんね(笑)。名古屋の旭丘高校ですが、どちらかというと保守的な愛知県の中では自由な校風で、生徒の7割は勝手に私服で通学していました。東京の大学に入ったとき、文化祭など高校の方が進んでいる気がしたぐらいです。何をやってもいいけれど責任を持てと、生徒を大人扱いしてくれましたね。

――テレビドラマに出演されたこともあるとか。

それは中学の時です。あまり触れたくはないんですが(笑)。劇団募集がありまして。今思うと、別の世界に好奇心があったんでしょうか。

――普段もおう盛な好奇心が発揮されますか。

海外出張の時に朝市に行ってみたり、バスなど公共の交通機関に乗るのも好きですね。ホテルのドアボーイに「どこがうまいんだ」と聞いて屋台に出掛けたり。最近は時間もないし、そんな贅沢はできなくなってきましたが。でも先日の東京出張時には、タクシーを飛ばして六本木ヒルズを見にいきましたよ。自分が知らないうちに街が変わってしまうのが悔しいから。 シドニーなごや会会長。49歳。(聞き手・鈴木雅章)

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