台湾 2008年10月30日(木曜日)
UMC、Q3は赤字転落[IT]
ファウンドリー(半導体の受託製造企業)大手の聯華電子(UMC)は30日、第3四半期の業績を発表した。金融資産の目減りが響き赤字に転落した。世界的な景気低迷や金融危機などの影響で顧客の需要が縮小しているため、第4四半期の景気にも慎重な見方をしている。【中村正】


第3四半期の売上高は247億4,800万元で、前期比1.9%、昨年同期比20%減少した。平均単価(ASP)が下落したことが響いた。純損失は14億1,300万元で、前期の純利益約24億元から大幅に悪化。本業では黒字を確保したものの、金融資産の減少が影響した。粗利率は17.6%で、やはり前期の23%から下がった。
出荷量は8インチウエハー換算で88万3,000枚(前期は87万5,000枚)、設備稼働率は79%(同85%)だった。孫世偉執行長は同日、台北市で開いた業績説明会で同期の業績は予測と同程度だったと説明。売り上げのうち90ナノメートル以下の先進プロセスによるものが38%(同36%)とやや拡大している点を強調した。
地域別の売上高の割合は北米向けが前期の50%から60%へと大きく拡大した。これはコンピューター向け製品の販売が伸びたことが要因。一方、欧州向けはIDM(設計から製造・販売までを手掛ける総合半導体メーカー)顧客の需要が減り、前期の13%から6%へと半減した。アジア向けは35%から32%に縮小、日本向けは2%で前期と同じだった。
1〜9月の累計売上高は昨年同期比6.5%減の739億8,900万元、純利益は92.4%減の11億9,000万元だった。
■通年の資本支出を下方修正
孫執行長は今四半期について、世界経済の低迷で顧客の需要にはこれまでよりも慎重な見方を示すとともに、在庫管理の強化、製品構造調整などで資本支出を減らし、この時期を乗り切る考えを明かした。通年の支出を当初の5億〜7億米ドルから4億〜5億米ドルに下方修正している。
ただ資本支出削減は先進プロセスの開発に影響を与えるものではなく、景気低迷の現在だからこそ、開発を進め長期的な競争力を向上させていくと強調した。45〜40ナノプロセスは年内に試験生産する。また28ナノプロセスは南部科学工業園区(南科)の12インチ工場で開発が順調に進んでいるという。
孫執行長は高い開発力、生産力と健全な財務、潤沢な資金があり、現在の世界経済低迷、金融危機を乗り切ることは可能と自信を示した。今後も先進プロセス開発を進めるなど本業に力を入れ、長期的には楽観していると述べた。
第4四半期のウエハー出荷は前期比25%減、ASP(台湾元)は製品構造調整や為替レートの関係で5%増になると予測。設備稼働率は55%、粗利率は10%にいずれも低下するとみている。
また孫執行長はファンドリー業界再編の可能性について、合併・買収は健全な動きとしながらも、顧客や株主の利益を優先し慎重に対応していく方針を明らかにしている。