台湾 2008年12月26日(金曜日)
無給休暇の争議減少へ、政府が指導強化[労働]
従業員の出勤日数を減らしてその分を給与から差し引く「無給休暇」。解雇よりも緩やかな人件費削減策として製造業を中心に導入企業が増える一方、制度上の歴史が浅いため労使紛争の火種にもなっている。行政院労工委員会(労工委)は25日、労使が無給休暇を実施する際に双方が結ぶべき協定のフォームを発表。また企業による従業員教育への補助政策を打ち出し、無給休暇制度の安定実施を支援する姿勢を示した。
労工委は25日、無給休暇の実施に際し労使双方が結ぶ契約のフォームを発表した。労工委のホームページ(http://www.cla.gov.tw/)からダウンロードできる。
フォームは参考例で、無給休暇の実施期間、毎月の出勤日数、そして期間中の給与などを記入することが可能。また期間中の兼業(アルバイトなど)の可否を事前に決めておいたり、会社側に義務付けられている新制労工退休金の積み立てを継続する旨を明記する内容となっている。
労工委は以前から、無給休暇を実施する場合は事前に労使双方が協議、契約することが関連法規で定められていると強調している。しかし事前協議を経ないで導入する企業も少なくないようだ。企業の違反行為を労工委が積極的に取り締まらないことから、先日は労工委庁舎前で数百人規模の抗議活動が起きていた。
■従業員教育に補助、「充電計画」
労工委の王如玄主任委員は同日、企業の従業員教育を受講した従業員に現金を支給する新たな支援策「充電計画」を発表した。
充電計画は来年2月から開始する予定。企業が従業員向けに講義を設け、これに参加した者には1時間当たり100台湾元、1カ月最高で1万元を政府が支給する。支給期間は最長で6カ月となる。
労工委は充電計画により、従業員解雇を避ける一方で労働者の長期的な競争力向上につながると期待しているようだ。
労工委では実施に当たり約160億元の予算が必要とみている。うち60億元は企業への講師派遣などの費用、100億元は労働者への支払いとなる。講義は全体時間の10分の1ほどを政府が定める「必修課程」とする予定。必修課程ではクレジットカード債務への対応方法や、職場でのセクハラ防止法などが組み込まれるという。労工委は計画に5,600社ほどが参加するとみている。
■無給休暇の実施状況、来月発表へ
王主任委員は現在の無給休暇の実施状況について、先日データを見たがサンプリング調査(のため詳細ではない)と説明。今後さらに大規模な調査をし、来月に数値を公表するとした。
■年末ボーナス1.08カ月=104銀調査
人材仲介サービスの104人力銀行が実施した調査によると、各社の春節(旧正月)前ボーナスの平均支給額は1.08カ月分で、今年に比べ0.53カ月分減少することが分かった。また18.3%の企業はボーナスを支給しないという。
25日付中央社電、中央広播電台(電子版)によると、調査は今月8〜12日に実施、有効回答数は1,824件だった。
業界別では「金融・保険」が平均1.93カ月で最高水準となっている。次いで「ハイテク」の1.15カ月、3位は「建設・不動産」の1.11カ月、4位は「流通」の1.05カ月、5位は「一般製造業」の1.04カ月と続く。