中国 2009年2月5日(木曜日)
消える中国版PHS、小霊通サービス終了へ[IT]
工業・信息(情報)化部がこのほど、中国電信集団(中国電信、チャイナ・テレコム)や中国聯合通信(中国聯通、チャイナ・ユニコム)などに対し、現在周波数1900〜1920MHzを割り当てている無線システムの使用を、2011年末までに停止するよう通知していたことが分かった。ちょうど中国版PHS「小霊通」に割り振られている周波数帯域が使用禁止となる形で、今後約3年で小霊通は市場から完全に姿を消すことになる。3G(第3世代携帯電話)サービスの本格開始を前に、当局が小霊通の淘汰に踏み切ったともいえる。【上海・菅原湖】
使用停止は中国移動通信(中国移動、チャイナ・モバイル)が展開する中国独自の3G規格、TD―SCDMAへの干渉を避けるのが目的とされている。これまでに当局が定めたTD―SCDMAの周波数帯域は1880〜1900MHz、2010〜2015MHz。一部には3Gのサービス開始に当たり、周波数が小霊通と重複することを問題視する声も上がっていたという。
中国電信と中国聯通はすでに、小霊通利用者をそのまま携帯電話事業に移管する準備を進めているとされる。小霊通が料金の安さを売りにしていたこともあり、利用者の携帯電話への切り替えに際しては、一定の優遇措置が採られる見通しだ。
■利用者減止まらず
同部の統計によると、全国の小霊通の利用者は昨年末時点で7,000万人を割り込み、6,893万人にとどまった。前年末に8,454万人だったことを考慮すると、昨年だけで約1,500万人減少した計算となる。
1990年代終盤からサービスを開始した小霊通は、受け手無料のシステムや安価な通話料などを背景に、ピーク時は利用者が9,100万人を突破。利用者1億人突破も近いと見られていたが、その後04〜05年頃から中国移動などが携帯電話の格安プランを相次ぎ打ち出したことで、優位性は一気に低下。携帯電話端末で進むスペック競争に乗り遅れたこともあり、ここ数年は利用者の急減が問題となっていた。
先の通信業界再編に伴い、キャリアの“お荷物”となることも懸念されていた小霊通だが、ついにここにきて淘汰が決まった形。3Gサービスに道を譲る形でのサービス終了だけに、中国の移動通信業界の世代交代を象徴する出来事ともいえそうだ。
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