インドネシア 2009年4月13日(月曜日)
大統領の民主党が第1党へ、連立優位に[政治]
9日に投票された総選挙で、ユドヨノ大統領が諮問委員会委員長を務める民主党が得票率20%となり国会第1党に躍進する見通しとなった。再選が濃厚となった大統領は、連立協議では政策合意を基本とし、副大統領候補も合意の延長として決定すると語った。


調査機関が実施した独自の集計予想によると、民主党の得票率は、世論調査研究所(LSI)の見通しで20.5%、リンカラン・スルベイ・インドネシアで20.3%、経済社会教育研究所(LP3ES)で19.7%となっている。2004年の前回選挙の得票率7.5%からユドヨノ人気に乗って大幅な議席拡大が見通される。
LSIは選挙前の世論調査で民主党が24〜29%を得票すると予想していたものの、並行開票集計(PVT、通称クイックカウント)による独自予想では20%程度と事前予想ほどは伸びないとの見通しを示している。LSIによると、闘争民主党(PDIP)の地盤バリ島では、同党が首位を維持したものの、2位が前回選挙のゴルカル党から民主党に代わるとの見通しを示している。
大統領選挙に候補を擁立できるのは、全国での得票率25%以上か国会議席の20%以上を獲得した政党と政党連合で、民主党だけが単独で候補を擁立できる可能性が出ている。
大統領は予測が明らかになると、優位な立場からの連立協議策を発表。政党同士が明確な政策合意を行うことで強固な政府と健全な国会との関係を築くことが可能になると説明した。
第1次政権では、閣僚が政府を批判したり、閣僚出身政党が閣僚交代を申し出るなど基盤のぜい弱さが課題との見解を示し、新たな連立政権では、そのような事態に陥らないように合意を得ると強調した。連立対象は、イデオロギーにかかわらず協力する意思と、過去の実績で判断されると語った。
ユスフ副大統領は10日にユドヨノ大統領に電話し、民主党の勝利見込みに祝辞を伝えた。大統領は、副大統領候補としてユスフ氏も選択肢の一つと述べ、副大統領候補の決定が連立協議の一環になると説明した。
開発統一党(PPP)のスルヤダルマ党首は12日、ゴルカル党の党首を務めるユスフ副大統領を訪ねている。選挙前には、スハルト政権時代に選挙参加が許されたゴルカル党、PIDP、PPPで「黄金の三角形」連合を協議していたPPPは、民主党が第1党となる見込みが明らかになったことを受けて、同連合を離脱する意向を表明しているという。
総選挙委員会(KPU)は正式な開票結果を来月9日に確定する。
■福祉正義党は7%維持へ
2位争いは、現国会第1党のゴルカル党とメガワティ前大統領が党首の第2党PDIPが演じている。
LSIは、前回18.5%を得票したPDIPが14.4%の得票で2位を維持すると予想しているものの、リンカランとLP3ESは、それぞれ14.1%、14.7%で3位に後退すると予想している。
前回の得票率21.6%から大幅な下げが見込まれるゴルカル党は、LSIが14%、リンカランが14.9%、LP3ESが14.8%となる見込み。2党の得票率は、事前世論調査から1ポイント以内に収まっており、大きな差異はみられていない。
世論調査と開票予想が大きく違うのは、得票率4位につける見通しの福祉正義党(PKS)だ。前回選挙で7.3%を得票しながら、投票前の調査では4%台に落ち込むとの予想もあったが、開票予想では7.7〜7.8%と前回をわずかに上回る見込みが示されている。
このほかに、国会議席獲得に必要な得票率2.5%を獲得できそうな政党は、国民信託党(PAN)の5.7〜6.1%、PPPの5.1〜5.3%、民族覚せい党(PKB)の5.2〜5.5%、プラボウォ元陸軍戦略予備軍司令官が諮問委員会委員長を務める大インドネシア行動党(Gerindra)の4.2〜4.6%、ウィラント元国軍司令官が党首の国民純心党(ハヌラ)の3.5〜3.7%で、9党にとどまる見通しだ。
議席配分は選挙区ごとに行われるため、得票率と国会議席割合には差異が出る。前回得票率3位の民族覚せい党(PKB)は国会議席数では5位となっている。