香港 2009年4月28日(火曜日)
《安全》「冷静に情報収集を」豚インフルで領事館[社会]
メキシコを中心に豚インフルエンザの感染が広がっている問題で、在香港日本国総領事館は在留邦人に対し、「現時点では冷静に情報収集に努めてほしい」と呼びかけている。NNAは27日、豚インフルの在香港邦人への影響について、総領事館、日本人学校、日系航空会社に話を聞いた。
総領事館は「メール情報配信サービスやホームページなどを通じ、最新の情報を迅速に提供していく」とした上で、邦人自身も厚生労働省や世界保健機関(WHO)のホームページなどで客観的な情報把握を心がけてほしいとしている。
メール情報配信サービス「いつでもどこでも香港総」は、同館ホームページのバナー「メール配信サービス」から複数のメールアドレスを登録可能。WHOや香港政府の対応、日本政府による危険情報などを、随時提供していくという。
日本政府は27日、首相官邸で豚インフルエンザ対策に関する関係閣僚会合を開催。在外邦人に対する支援とウイルスの国内侵入をできる限り防止することを目的に、水際対策を強化することなどを決めた。
外務省は新型インフルエンザが発生した場合、感染地域に感染症危険情報を発出することになっている。警告レベルがフェーズ4(ヒトからヒトへの感染が増加している証拠がある)になれば、在留邦人に対して退避の検討を含めた危険情報が出されることになる。香港、マカオ、中国本土では27日までに感染例は見つかっていないが、最新情報に注意が必要だ。
WHOは25日の緊急委員会で、警告レベルを現在のフェーズ3(ヒトからヒトへの感染はないか、または極めて限定されている)からフェーズ4に引き上げる決定は見送ったが、現在の状況は「国際的に懸念される公衆保健上の緊急事態」と認定。きょう28日にも再び開かれる緊急委員会で警告レベルが引き上げられる可能性がある。
■日本人学校「休校もあり得る」
香港日本人学校小学部香港校の池田教頭は、豚インフルに対する学校側の対応について、「(WHOが定める危険度が)フェーズ4になった時点で、休校にする可能性がある」と明らかにした。ただ「休校は決定ではなく、今後の状況をみてあらゆる可能性について検討する」と付け加えた。
また同校は27日朝に開いた職員会議で、職員全員に豚インフルに警戒するよう呼びかけたほか、今後は総領事館との連携を強化し、情報収集に努めていく姿勢を示した。児童に対しては、日頃から手洗い・うがいを呼びかけており、今後もこうした呼びかけを継続して行うとした。
香港の日本人学校は、小学部の香港校(27日時点で児童数512名)、大埔校(521名)、中学部(317名)の3校と、大埔校に併設された国際学級がある。中学部の田中教頭は「今後の対応は状況を見て判断する」とし、「情報収集に努めていく」と強調した。
■日航と全日空、対策本部設置
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は日本の本社に対策本部を設置し、情報の収集と分析を進めている。両社とも27日時点で香港便への影響はない。
日航は新型インフル対策について「臨機応変に対応する」とし、全日空は「パンデミックに備えたマニュアルはあるが、具体的には答えられない」とコメントした。チャーター便運航など、緊急時の対応については、両社とも「総領事館や関係省庁の指示を待つ」としている。<香港>