マレーシア 2009年4月30日(木曜日)
豚インフル感染なし、日系は警戒強化[IT]
保健省は29日、豚インフルエンザ感染が疑われていた男性について、H1N1亜型ウイルスに感染していないことが確認されたと発表した。男性はスランゴール州のスンガイブロー病院で同日、検査を受けた。在マレーシアの日系企業は警戒を強めながらも、現時点で駐在員引き揚げなどの動きは出ていないもようだ。

リョウ・ティエンライ保健相は、「これまで政府系機関の連携で感染症の拡大を防いできた」と強調。2003年に流行した新型肺炎(SARS)、鳥インフルエンザでも流行を食い止めてきたとして対策に自信を示した。
同省はイズマイル・メリカン保健局長を座長とする「インフルエンザ大流行のための国家準備計画(NPPPI)」会合を召集する方針。リョウ保健相は、「世界的な流行が起こるたび即座に、NPPPIに沿って感染者の隔離といった対策をとってきた」と述べた。
クアラルンプール国際空港(KLIA)、格安航空専用ターミナル(LCCT)などでは27日から、入国審査を強化している。現在使われている検温装置に代え、近く大型装置を導入する見通しだ。また、タイとの陸路国境でも、保健省が入国者をランダムにチェックしている。
すでに感染が広がっているメキシコをはじめ、米国、カナダ、欧州、ニュージーランドからの入国者の管理を強化している。また国内の病院に対し、発症が疑われる患者がいた場合は直ちに省に報告するよう指示したという。保健省はホットライン(60-3-8881-0200/0300)を開設している。
また、29日には新型インフルエンザ感染が報告された国からの豚肉・同製品、豚の輸入を禁止した。
■日系企業は様子見
日系企業の間では目立った動きは出ていない。昨年末から鳥インフルエンザ対策で駐在員家族を帰国させているパナソニックの広報担当者は、マレーシアなどでの対策について、「事前策を打っており、現時点で新たな変更はない」と答えた。
先にNNAが行った調査で「フェーズ4で駐在員を帰国させる」と答えていたある在マレーシアの日系メーカーは、「日本本社では海外出張を極力控えるよう指示が出たが、駐在員への指示はなく、来週に上海出張を予定している。帰国時期も状況次第」とコメントした。
■日本大使館は対策喚起
在マレーシア日本大使館は、情報収集をおこたらず、冷静に対応するよう促している。感染拡大に備える対策として、うがい手洗い奨励といった予防策、食料・日用品の備蓄を求めている。ホームページ(www.my.emb-japan.go.jp)では、マレーシア政府の対応状況や在留邦人への注意喚起など、適時情報を開示している。