中国 2009年6月11日(木曜日)
全PC製品に検閲ソフト搭載、7月1日から義務化[IT]
工業・信息(情報)化部は、7月1日から国内販売・輸入される全てのパソコン(PC)製品に、有害サイトなどへのアクセスを遮断する検閲ソフト搭載を義務付けることを明らかにした。インターネットの情報規制が強化される形で、日系含めた外資大手のPCメーカーの間では戸惑いが広がっている。11日付第一財経日報などが報じた。【北京・西原哲也】
この検閲ソフトは地場企業が開発した「緑バ(土へんに貝)ー花季護航」と呼ばれる2種類のソフトで、わいせつ画像・情報などのサイトで、政府が有害情報と判断したサイトへのアクセスを遮断する機能を持つという。同部は「未成年の健康的成長を保護し、インターネット環境の健全な発展」が目的としている。
PCメーカーや利用者が無料でダウンロードできるよう、政府は4,170万元(約5億8,400万円)を支出する。今後1年間は無料だが、その後有料になるかどうかは不明という。対象となるPC製品には輸入製品も含まれるため、欧米や日系大手の間では戸惑いも広がっている。
東芝(中国)は「どういう方法で実施するのかなど詳細が分からず、コストが増えるのかどうかも不透明」と話す。またパナソニックのほか、米PC大手2社のヒューレット・パッカード(HP)やデルも「さらに詳しい情報入手に努めている」としており、いずれのPCメーカーも、当局による次の一手を固唾を飲んで見守っている状況だ。
10日付京華時報は、今回の措置に関してネットユーザーを対象に実施したアンケート結果を公表。「プライバシーを侵すことになると思うか」の質問には、84%が「そう思う」と回答。検閲ソフトが有効かどうかについても「有効ではない」が74%と、否定的反応が圧倒的多数を占めた。
工信部によると、今年5月末時点で中国国内には同検閲ソフトのダウンロードセンターが106カ所設置され、ダウンロードされた回数は累計717万回以上に上るという。<全国>