香港 2010年2月9日(火曜日)
春節商戦に期待高まる、消費のカギは本土客[商業]
春節(旧正月)を今週末に控え、消費動向に期待が高まってる。新界のショッピングモール、上水広場(ランドマーク・ノース)は、春節期間の売上高が前年同期比6割の大幅増に達すると予想。他の商業施設からも楽観的な見方が相次いでいる。特に購買力が強い中国本土客の取り込みに必死のようだ。
新鴻基地産(サンフンカイ・プロパティーズ)が運営する上水広場は、春節期間の来場客数を13%増の450万人、売上高を60%増の1億8,000万HKドル(約21億2,400万円)と見込んでいる。上水広場は本土ボーダーの近くに位置する立地を生かし、本土客の囲い込みに力を入れており、春節来場客のうち3〜4割を本土客が占めるとみている。
上水広場は6日、広州、深センの富裕層から成るツアー客30人を受け入れた。このうち1人が200万HKドルする高価な置物を購入。また別の参加者は180万HKドルの彫刻を購入するなど幸先好調で、本格的な春節商戦に期待が高まっている。
同じく新鴻基傘下の、観塘のショッピングモールapmは、春節中に本土からツアー30組、計1,500人を受け入れる。ツアー客の消費額は500万HKドルと予想。期間中は本土ボーダーと同施設を結ぶシャトルバスを運行し、本土客を取り込む考えだ。
■出入境者数は1割増
政府が7日に発表した予想によると、春節期間(2月11〜22日)の出入境者数は前年同期比10%増の延べ895万人となる見込み。このうち羅湖検問所は延べ316万人、1日平均で26万3,000人が利用するとみている。羅湖から香港を出る場合、最も混雑するのは12日で18万3,000人、入境ピークは16日で19万1,000人が利用するもよう。
落馬洲検問所では延べ133万人の利用を見込んでいる。入境、出境ともに16日が最も混雑するもよう。
香港旅行業議会の董耀中・総幹事は「春節中に本土から香港を訪れるツアーは1日当たり平均200組に上り、団体客は昨年の春節より7〜10%増える」としている。
■旅行業界が好調
旅行業界も好調だ。景気回復により香港人の旅行意欲が高まっていることで、業界売上が大きく拡大している。董総幹事は1〜2月の業界売上高について、前年同期比30〜40%増の17億〜18億HKドルに達すると予想。今年の春節の状況については、「ツアー客の人数は昨年と同程度だが、昨年は金融危機の影響で低価格のツアーが人気だった。今年は高額商品が人気」としている。
旅行代理店大手、東瀛遊旅行社(EGLツアーズ)も楽観的な見方を示しており、「今年の春節ツアーは平均1割値上がりしている。3万〜4万HKドルの豪華ツアーの予約状況も好調で、空きが残っているのは珠江デルタなど近場のみ」と指摘。特に日本や韓国が人気という。
■花屋は大打撃
逆に春節商戦に悲観的なのは花屋だ。今年は春節とバレンタインデーが同じ日に重なったことで、注文が例年と比べ激減しているという。
香港のある花屋の経営者は「今年のバレンタインの注文は例年の5割程度」と嘆く。香港の女性はオフィスに花を届けてもらうことを好むが、今年は春節休暇と重なり、職場が休みであるケースが大半。「女性は花を会社に送ってもらい、同僚に自慢したい願望があるが、家で花をもらうことはそれほど望んでいない」(同経営者)。
バレンタインは花屋にとって最大の稼ぎ時。通年売上高の約5%を2月14日の1日で稼ぐとされるが、今年は大事なイベントを逃すとの危機感が広がっているようだ。7、8日付香港各紙が伝えた。
<香港>