フィリピン  2010年3月9日(火曜日)
電力整備計画、企業の動き続く[公益]

ミンダナオ地方の電力不足が依然として深刻な中、電力関連企業の発電所整備計画が相次いで明らかになっている。8日付スターなどが伝えた。

コンスンジ系DMCIホールディングス傘下のDMCIパワーは、ルソン地方バタンガス州にあるカラカ石炭火力発電所(出力600メガワット=MW)を補修する計画。DMCIパワーのダディバス社長は、「まず、本来持っているはずの発電能力を最大限引き出す必要があるとの考えに至った」と、拡張ではなく補修を選択した理由を説明した。

現在、カラカ発電所は340MWしか発電できていないという。補修で出力を130MW増やし、470MWにする方針だ。工費は現在、算定中で、借り入れと自己資金を利用するという。

一方、電力大手アボイティズ・グループは、ミンダナオ地方ダバオに出力27.5MWの水力発電所を建設する計画。20MWと7.5MWの流れ込み式発電所各1基を、それぞれタムガン川水系とパニガン川水系に設置するという。

このプロジェクトは、許認可取得に手間取ったことなどで遅れていた。工費は当初見込みの60億〜70億ペソを、55億ペソに抑えるとしている。

■セブ州、原発誘致に改めて意欲

原子力発電所を巡る動きも続いている。8日付マニラブレティンによると、1〜2月にビサヤ地方で発電所補修に伴う電力不足が悪化した際、将来の安定した電力供給源として原発建設に意欲をみせたセブ州のガルシア知事はこのほど、フィリピン政府が韓国に買い取りを打診した元北朝鮮向け旧型軽水炉の同州誘致に名乗りを上げた。

軽水炉買い取りの意向を伝えるアロヨ大統領の親書を持って先週、訪韓していたコファンコ下院議員は、「ガルシア知事は、原発建設に極めて開放的な考えを持っている」と話している。

一方、再生工事に10億米ドル必要との試算が出ているルソン地方バターン州モロンのバターン原発(BNPP)の扱いに関連して、自由党の大統領候補であるアキノ上院議員は、「放射性廃棄物の貯蔵と廃棄の問題を完全解決しない限り、同原発の運転に向けて動くべきでない」との考えを表明した。

アキノ候補は、原発そのものには反対する考えはないとしつつ、母親の故コラソン・アキノ元大統領が閉鎖を決断したバターン原発の再生には、「新発電所の建設よりコストがかかる」などと、強い否定的な意見を表明。再生可能エネルギーなど、まず他の手段を徹底活用して発電量増加を図ることが望ましいとした。

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