韓国  2010年3月10日(水曜日)
スポーツ“用品”弱国、韓国国内シェアは10%[製造]

韓国スポーツ選手のバンクーバー冬季五輪での大健闘とは裏腹に、韓国のスポーツ用品産業は日米などの海外ブランドや中国・東南アジアの低価格製品に押され、国内シェアすらも十分に確保できていないことが分かった。背景には、韓国政府の支援不足もあるとみられ、“真のスポーツ強国”に向けた政府の取り組みが始まっている。



国民体育振興公団によると、2007年のスポーツ用品やスポーツ施設、サービス分野を含む全体のスポーツ産業の規模は23兆2,698億ウォン(約1兆8,500億円)と2002年(13兆8,112億ウォン)から5年間で約40%拡大した。だが、スポーツ用品に限ると、02年の4兆1,185億ウォンから昨年には3兆8,745億ウォンとむしろマイナス成長となっている。

これに追い打ちをかけるかのように、韓国国内における国内スポーツ用品メーカーのシェアはわずか10%水準。残りは日米のブランド品や中国や東南アジアの低価格製品で占められている。また、国内のスポーツ用品メーカーは06年時点でわずか638社にとどまっており、従業員数が10人未満の零細企業がほとんどだ。

スポーツ用品業界の関係者によると、1990年代後半、価格の安い中国や東南アジア製品が韓国に流入してくるとともに、韓国企業は生産拠点の海外移転または倒産に追い込まれた。通貨危機後の98年以降、国内のスポーツ用品メーカー数は急減。最近では世界的な金融危機による経営悪化で、これまで大型スーパーマーケットに納品していた企業の20〜30%が再編・淘汰(とうた)されたという。

国内の一部企業は高級化戦略で市場拡大を模索しているが、ブランド力を持つグローバル企業との圧倒的なシェアの差が高い壁となっている。体育科学研究院の李サンチョル博士は「フィギュアスケートの金妍児選手ブームなどで国内のスポーツ産業や関連用品市場は拡大しているが、国内のメーカーの基盤が脆弱(ぜいじゃく)なため、海外ブランドの国内シェアだけが拡大している」と指摘している。

■政府支援は0.002%

国内企業の不振の背景には、韓国政府からの支援がほぼ皆無であることも指摘されている。政府は現在、スポーツ用品産業の育成のために支援策を実施してはいるが、支援分野が制限され、規模も小さいため、企業の競争力アップにつながっていないのが実情だ。

文化体育観光部が毎年、スポーツ用品関連の企業を対象に原材料の購入費や研究開発(R&D)などの資金を融資する優秀体育用具事業の場合、91年から09年の20年間で支援を受けた企業は計111社のみで、支援額は計172億7,800万ウォンにとどまっている。

産学研協力の促進を目的とするスポーツ産業技術開発事業への支援額は、07年の17億ウォンから08年は28億ウォン、昨年は57億ウォン、今年は70億ウォン(予算)と毎年増えてはいるが、政府の全体予算の0.002%にすぎない支援額だ。

政府はこのような実情を改善すべく、このほど、スポーツ産業育成のためのファンドの造成に着手した。今後5年間で計1,000億ウォン規模の基金を作り、スポーツ用品製造業者の支援を行っていく計画で、早ければ今年の定期国会で関連法案が上程される予定だ。ソウル経済新聞が伝えた。

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