インドネシア 2010年3月12日(金曜日)
三洋、液晶テレビ生産を2年で5倍増[家電]
三洋電機は、液晶(LCD)テレビの国内年産量を2011年度に100万台に引き上げる計画を明らかにした。09年度の年産量は20万台の見通しで、2年で5倍に拡張する。11日には、新興国市場向け戦略商品となる新型の液晶テレビの投入を発表している。「ビューティー」の名を冠する戦略商品の国内販売は、冷蔵庫、エアコンに次ぐもの。

三洋電子インドネシア(SEI)の菅井亮社長は、西ジャワ州ブカシの東ジャカルタ工業団地(EJIP)にある工場で、ブラウン管(CRT)テレビの生産量を順次減らしながらLCDテレビの生産量を引き上げると説明した。09〜11年度のLCDの生産量は、20万台、70万台、100万台と拡大する一方で、CRTは100万台、70万台、25万台と縮小する計画なため、大規模な設備投資は必要ないと指摘している。設備更新に伴う投資額は明らかにしていない。LCDテレビの国内調達率は20〜30%で、残りは韓国や台湾から調達しているという。
09年度のテレビ生産量120万台のうち国内向けは21%で、残る79%はアジア太平洋(中国、韓国、台湾除く)、中近東、アフリカ、ロシアなどへの輸出向けという。LCD20万台のうち65%に当たる13万台を中東の湾岸諸国に輸出。6万台を他地域に輸出し、国内向けは1万台となる見通し。アフリカにはCRTを年間20万台輸出しているものの、LCDの需要はまだ少ないという。
同社のテレビ生産拠点はインドネシアのほか、メキシコ、中国、アルゼンチンにある。
09年度の国内LCD市場は50万台とみられるため、三洋電機のシェアは2%にとどまっている。
本社海外営業本部の中谷善則執行役員は、10年度に「国内のLCDテレビ市場で10%以上のシェアを確保したい」と述べている。
■国内初、24型液晶テレビ
11日に発表したのは、SEIで生産する新興国市場向け戦略モデルのLCDテレビ「ドリーム・ビューティー」の投入。
サンヨー・セールス・インドネシア(SSI)の成平司社長は、今回ラインナップに加えた24型のLCDテレビは、中国以外でアジアの市場に存在しなかったサイズと指摘。東南アジア諸国連合(ASEAN)のテレビ市場では現在、CRTの8割が21型、LCDの8割が32型という。CRTからLCDへの買い換えは、予想を超える早さで進んでおり、縦横のサイズがCRTの21型と29型の中間でコンパクトな24型LCDを中心に、これまでのボリュームゾーン以外でも買い換え需要を掘り起こす戦略と説明した。
ドリーム・ビューティーの実勢価格は、19型が185万〜200万ルピア、24型が200万〜250万ルピア、32型が410万〜450万ルピア、42型が730万〜750万ルピアとなる。24型は、29型CRTの販売価格を下回る設定という。
成平社長によると、同社家電製品の09年度の国内市場シェアは、洗濯機が13〜15%で2位、冷蔵庫が13%で3位、カラーテレビが10%で4〜5位、エアコンが3%で6〜7位となる見通し。10年度には、洗濯機で首位、冷蔵庫、カラーテレビ、エアコンで3位以内を目指す。
昨年1月に発売して売上を伸ばしている冷蔵庫「スリム・ビューティー」(容量160リットル)に続く「ビューティー」シリーズでは、今月発売したエアコン「クール・ビューティー」に加えて、年内にスリム・ビューティーに容量180リットルと140リットルを追加するほか、洗濯機「スマート・ビューティー」を投入する計画だ。
中谷執行役員は、08年度から来年度までの中期経営計画で、アジア太平洋市場での完成品(白物家電と業務用機器)の売上高を、10年度に07年度比27.7%増の600億円に引き上げる目標を示していたが、1年前倒しの09年度に目標の達成が可能と見通している。