インドネシア 2010年3月18日(木曜日)
公文の自社ビル完工、生徒は年内9万人[商業]
公文教育研究会の現地法人、インドネシア公文(KIEインドネシア)は17日、日本、ブラジルに続き世界で3カ国目としてジャカルタに建設した自社ビルのしゅん工式を開いた。ビルの外装デザインは、生徒の学習の進み具合を示すグラフを表現し、学習能力が自分の学年レベルを追い越す「可能性の追求」を具現化したものという。全国の生徒数は年内に9万人に達する見通しだ。



建設工事は竹中工務店の現法、竹中インドネシアが請け負い、昨年6月に着工。当初の目標通り無災害で完工している。
建設地は、東ジャカルタの南ウタンカユ地区。敷地面積は3,449平方メートル、延べ床面積は3,556.9平方メートル。
外装デザインは、公文の指導員や生徒なら誰でも知っている各生徒の学習進ちょく具合を示すグラフを表現。グラフの白い部分が各生徒の学年の学習レベルを示し、赤いラインが生徒の能力の伸びを表している。
赤線が白い部分を超えるというデザインは、最初は簡単なレベルから公文式の学習を初めても、やがては学年のレベルを超える力を身につけてほしいという、公文の教育理念を具現化したものだ。
1階の教材用倉庫は、教材の安定供給のための流通センターの機能も担う。これまで借りていた倉庫に比べて、広さで2倍以上、収容量では3倍程度に拡大した。
正面玄関から入って右手の資料展示室「公文ミュージアム」には公文の社史や、創始者の公文公氏を紹介する写真、同氏が作成した計算問題の教材など、現在の教材の原型を展示。最上階は、全国の教室で生徒を指導する指導員の研修セミナールームを開設する予定。
しゅん工式には、公文教育研究会本社から角田秋生社長、公文アジア・オセアニアの浜中明社長のほか、施工主の竹中インドネシアの藤岡也寸志社長や、インドネシア公文の広告事業を請け負っている電通インドネシアの池上泰之社長らが出席。全国の教室から指導員も列席し、遠方では東ジャワ州スラバヤからも駆け付けた指導員もいる。
■来月パレンバン進出
インドネシアでは現在、全国10都市の440教室で、約8万4,000人(うち首都圏では244教室、約5万3,000人)の生徒が学んでいる。日本のほか、韓国や米国、ブラジル、タイに次いで多いという。
インドネシア公文の勝又正樹社長は、年内には生徒数が9万人に達するとの見通しを提示。来月には南スマトラ州パレンバンにも教室がオープンする予定と明らかにした。
今後は10年で、25都市に教室を展開したいという。各地から教室を開きたいという要望を数多く受けているが、指導員の質やモチベーションを維持することを考慮すれば、新たに進出する場合には1都市につき少なくとも5教室以上を開設する必要があると説明している。
長期的な今後の目標として、各教室に図書を集めた文庫を置き、保護者による生徒への本の読み聞かせを推進する「読書運動」を行いたいと語る。読書は、思考力や表現力を生む基礎になるとの考えからだ。
■世界クラスの指導力
公文教育研究会の角田社長は、インドネシアの指導員は、「全世界の公文グループの中でも指導力が指折りの地域」と絶賛する。公文でいう指導力とは、自分の能力に応じて学習する生徒の様子を観察しながら各生徒がどこでつまずき、どんな手助けを必要としているか把握した上で、与える教材の量と質を調整できることと説明した。
全世界で共通のシステム、理念、学習方法を採用しており、世界中の公文で学んだ子ども達が将来、国を超えて集まる機会もあり得ると指摘。また、50周年を迎えた一昨年には、世界の指導者1万3,000人が一同に会し、お互いの経験を分かち合い、共に学べたと強調。「広がりと深まり」をグローバルビジョンに、指導技術を高めていきたいと語った。