台湾 2010年3月24日(水曜日)
華新、超小型レーザープロジェクター開発へ[経済]
華新麗華(ウォルシン・リーファ)と米ベンチャー企業のカーイは、半導体レーザーを光源にした超小型レーザープロジェクターの開発、量産で協力する。華新麗華は、カーイが生産する緑色半導体レーザー素子に赤色と青色を合わせてパッケージングする。カーイには青色LEDを発明した中村修二氏が経営参加している。
華新麗華が22日に発表した。両社は3年契約を結んでおり、焦祐倫董事長は「来年には革命的な製品を発表したい」と意気込む。
■光の三原色そろう
カーイは2008年の設立。元日亜化学工業の中村氏を含むカリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)の教授らが経営参加し、半導体レーザー素子の生産設備を持つ。
1月には緑色レーザー光(波長523ナノメートル)を連続的に出す半導体素子を開発したと発表した。光の三原色である赤色、青色の素子と組み合わせれば、携帯電話やデジタルカメラなどでも使える高性能の超小型レーザープロジェクターの生産が可能になると注目されている。
華新麗華はこれに目を付けたようだ。カーイは上半期にサンプル出荷し、年末までに生産を始める予定。UCSB実験室と3年間協力を続けている同社は、特殊な半導体レーザー素子のパッケージング技術の研究開発に成功している。
華新麗華の担当幹部によると、半導体レーザーを超小型プロジェクターに組み込むには1台当たりのコストは少なくとも150米ドル以上かかるという。携帯端末メーカーが望む30〜40米ドルとは大きな開きがある。
しかし、カーイとの協力で半導体レーザーの生産規模を増やして20〜30米ドルにまで下げる考え。担当幹部は達成に自信を見せた。提携に際して華新麗華が支払う額は明かされていない。証券筋によれば、少なくとも数十億台湾元とみられる。
ケーブルやステンレス鋼を生産する華新麗華は2000年、MEMS(マイクロマシン)事業に参入した。04年に同事業をスピンオフし探微科技(タッチ・マイクロシステム)を設立している。華新麗華の焦董事長はMEMS事業の発展を重視してきた。
華新麗華をパートナーに選んだ理由について、中村氏は「実験室に送り込んできた担当者が、われわれが見てきた中で最も優秀だった」と説明している。
■超小型の普及を後押しか
超小型プロジェクターの光源にはLEDと半導体レーザーの2種類がある。半導体レーザーは、LEDに比べて低消費電力で高出力なほか、焦点調整が不要といった利点がある。
しかし、これまでは光の三原色となる赤色、青色のレーザー素子と緑色を集積してパッケージングできなかったためコストがかさんでいた。そのため華新麗華が三色の集積に成功すれば、超小型レーザープロジェクターの普及が進む可能性が高まりそうだ。
緑色半導体レーザーの開発をめぐっては住友電気工業が昨年7月、世界で初めて成功したと発表している。23日付経済日報、工商時報が伝えた。