タイ  2010年3月26日(金曜日)
南部港開発に期待、メコン印セミナー[経済]

日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコクセンターは25日、タイ港湾公団(PAT)と共同で「メコン・インド事業環境セミナー」を開催した。1月に発効した東南アジア諸国連合(ASEAN)とインドの自由貿易協定(FTA)や、新たなインド向け輸出入の拠点として注目されるタイ南部アンダマン海沿岸のラノン港の開発状況などについて、PATと物流事業者、ジェトロの代表が講演した。



会場はバンコク都内のクイーン・シリキット国際会議場。約120人が参加した。インド関連のほか、インドシナや中国南部を含む大メコン圏(GMS)の経済概況などについても説明が行われた。

港湾公団のビジネス関係・マーケティング部ディレクターのソムチャイ氏は、国内の港湾開発事業について説明。港湾事業の国際競争力を高めるため、国内5カ所の港湾それぞれの規模拡大のほか、港湾間や、鉄道など内陸輸送網との円滑なロジスティックチェーンの確立を目指すと述べた。

ラノン港については、東南アジアと南アジアの7カ国で構成するベンガル湾多分野技術・経済協力イニシアチブ(BIMSTEC)向けの窓口として開発を進める方針。具体例として同港の弱点となる内陸輸送のコスト高を改善するため、同公団を中心にタイ国鉄(SRT)などと提携し、生産拠点と同港を結ぶ道路・鉄道の整備を進めていることを挙げた。

コンテナ物流を手掛けるスターライン・エージェンシーズ・アジア・タイランドのスメート・カントリーマネージャーは、同社が提供するラノン〜インド・チェンナイ間の海上輸送サービスを紹介した。バンコクからチェンナイ間はマラッカ海峡を経由すれば12〜14日かかるが、ラノン港発着により3〜4日に短縮できるという。

バンコクや中部の企業の利用が多いため、ラノン港までの内陸輸送コスト負担が大きいのが弱点となる。同社はコンテナを同港から南部チュンポンまで運び、鉄道でバンコクまで輸送するなど内陸輸送の費用を削減する方法はあると提言した。

ジェトロ・バンコクセンターの柴田洋二経済連携アドバイザーは、ラノン港を訪問した感想を「整備されている」と今後の可能性に期待を示した。

ASEANインドFTAについては、自動車部品メーカーからの問い合わせが昨年末から急増しており、企業の関心が高いと指摘。タイからインドへの自動車部品の輸出に同FTAを利用する企業は多いと予測している。

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