シンガポール 2010年3月30日(火曜日)
NTTデータの域内拠点、隣国企業買収[IT]
NTTデータは29日、アジア太平洋事業を統括するシンガポール法人のNTTデータ・アジアパシフィック(NDAP)が、マレーシアのビジネス・フォーミュラ(BFSB)社を買収すると発表した。ドイツ系ソフトウエア大手SAPの関連事業で実績を持つ同社を運用資産(ポートフォリオ)に組み入れることで、域内におけるITソリューション事業の拡大を図る。
NDAPの広報担当者は同日、NNAに対し「マレーシアではNTTデータ子会社の独SI(システム・インテグレーション)ベンダー大手アイテリジェンス(itelligence)がSAPの基盤業務を手掛けているが、今回の買収でSAPのコンサルティング、導入、サポートといった業務も扱えるようになった。同国では最近、日系企業の中でも自動車、製造業の進出が目立つが、BFSBは両業界の導入実績が豊富なので資本提携関係を締結することにした」と説明した。
BFSBの株式60%を譲り受ける。買収金額は明らかにしていないが、残りの40%も数年をめどに買い取ることで合意しているという。マレーシアの日系企業、地場企業、多国籍企業をターゲットに、SAP関連事業が拡大する同国市場で包括的なサービスを提供する。
NDAPは昨年9月にアジア太平洋地域の本部として設立。SAPのコンサルティング事業を中核に据え、アイテリジェンスのほか、オーストラリアのエクステンド・テクノロジーズを支配下に入れている。今回の買収で子会社は2社目となった。
今後も日系を中心に需要が見込める市場への参入に向け、主に企業の合併・買収(M&A)で運用資産を増強する予定。シンガポール、マレーシア、タイ、オーストラリア、ベトナムの5カ国に現法を置いており、従業員数は合わせて260人。このうちタイ、ベトナムを除く3市場でSAPのコンサルティング事業を展開する。
深谷良治社長兼最高経営責任者(CEO)は先ごろ、「2年で100億円、3年で150億円の売上高を目指す」との方針を示している。
NTTデータは、日系グローバル企業のニーズに応えるため、欧米、アジア太平洋地域でのSAPグローバルサービスのサポート体制を整備している。