台湾 2010年4月13日(火曜日)
トヨタ車20万台無償修理、業界で過去最大規模[車両]
トヨタ自動車の総代理店である和泰汽車は12日、主力セダン「カムリ」など台湾現地生産車8車種を計20万台を無償修理すると発表した。台湾の自動車業界では過去最大規模となる。ドアの鋼板の接合部に使用するボディーシーラーに不具合があり、使用環境によっては硬化・亀裂の恐れがあるという。トヨタブランドへの風当たりがさらに強まりそうだ。

対象となるのは2006年4月から08年11月18日までに国瑞汽車が製造した「カムリ」「カローラ・アルティス」「ウィッシュ」「ヤリス(日本名:ヴィッツ)」「ヴィオス」「ゼイス(同キジャン)」「ハイエース」「イノーバ」の8車種。保有者には今月7日に通知している。
和泰汽車によると、ドアなどに使用される防水・防じん・防さびのボディーシーラーの成分配合が不適切なため、使用環境によっては硬化や亀裂を起こす恐れがある。走行に問題はないが、そのままの状態で使用を続けるとさび付く可能性もあるという。
今回の無償修理について和泰汽車はNNAの取材に対し、「保証期間が過ぎた車を検査した際に不具合に気付き、検査対象を拡大した」と経緯を説明。ただ「不具合が生じるのは一部の車で、走行には問題ない」と強調している。また、一連のトヨタのリコール問題との関連性はなく、台湾のみでの実施となる。
12日付蘋果日報によると、今回の対応について行政院消費者保護委員会(消保会)幹部は「安全走行への影響はないが、メーカーが率先してリコールを発表したことは評価に値する」と責任ある態度を称賛。一方、消費者文教基金会(消基会)の謝天仁董事長は「ラインオフから4年が過ぎて問題に気付くとは遅すぎる。品質管理に問題があるのでは」と批判した。
■信頼性低下、販売に影響か
和泰汽車は一連のトヨタの品質問題を受けて、2月にハイブリッド車「プリウス」のリコールを発表。しかし規模は650台と大きくなく、台湾メディアの報道も抑え気味だったため、大きな波風は立たなかった。春節(旧正月)前にはリコールをほぼ終え、「台湾の消費者は冷静に受け止めてくれた」(国瑞汽車)という。
しかし和泰汽車の3月の新車販売台数(ナンバープレート交付ベース)は6,544台、シェアは28.4%と前月の41.6%から急低下。トヨタのリコール問題によるブランドイメージ低下を払しょくできていないことが浮き彫りになった。
和泰は「誠意ある姿勢で対応したことで、消費者が好感を覚えてくれる」と期待感を示しており、今年通年のシェア目標40%という強気姿勢も崩していない。しかし、今回の大規模な無償修理でトヨタブランドへの風当たりが強まるのは必至の情勢と言えそうだ。