オーストラリア  2010年7月28日(水曜日)
eコマースが急成長:市場規模は177億豪ドルへ[商業]

調査会社フロスト&サリバン(F&S)の最新調査で、国内eコマース市場の売り上げが、向こう4年で11%の成長を見込めることが分かった。売上高は2009年の110億豪ドルから、今年は120億豪ドル、14年には177億豪ドルまで増加する見通しという。市場規模の拡大に伴い、大型小売り店を取り込んだオンライン化を模索する動きも出ているようだ。

同調査によると、今年、豪州人1人当たりの消費支出は536豪ドル(472米ドル)が見込まれており、米国の同491米ドルや英国の622米ドルに追いつく勢いを示している。

eコマース市場が、小売業界全体の売上高に占める割合は、国内のショッピングサイト利用を中心に5%を超える米国や英国に対し、豪州は海外のサイト利用を含めて5%程度にとどまっている。国内eコマース市場で海外ショッピングサイトの売上高が占める割合の大きさから、開発余地が残っているとみられている。

F&Sによれば、国内でオンラインサイトを利用する消費者の18%は、買い物の50%以上を海外のサイトで行ったと回答。このうち、本やCDの購入が最も多かった。eコマース市場で成長が見込まれるのは、◇コンピューター◇電子製品◇衣料品◇履き物◇服飾小物――と予測している。

F&Sでは、海外ショッピングサイトが豪州市場向けの価格や配送料を設定するなど、豪州の消費者をターゲットにした事業展開を行っていることが背景にあるとみている。

国内では現在、小売り大手ウールワース傘下のディスカウント店ビッグWや、家電販売JBハイファイ、ディック・スミスなどの家電販売大手が、オンライン市場に進出し、新たな顧客層の獲得を目指している。

■大型小売り店の取り込みも

また、小売り事業主を取り込んだオンライン化の波も押しよせているようだ。小売り不動産大手ウエストフィールドは今年5月、オンラインショッピングセンター(SC)の開設を検討していることを発表。既存のSCに出店する小売り店とテナント契約する計画を打ち出している。

さらに、インターネットオークションのeBay(イーベイ)も、先ごろ新しい価格体系を導入するなど大型小売り店との契約を図っている。イーベイでは長期的な計画として、従来通りの消費者向け直販と、小売り店を介した販売の差別化を目指しており、小売り店の取り込み戦略を推し進めていく方針だ。

ただ、両社とも大型小売り店の取り込みは容易ではないと指摘する声も出ている。衣料小売り大手ジェネラル・パンツのグループマネジャーであるキング氏は、「小規模の小売り店にとってはウエストフィールドのオンラインSCとのテナント契約は魅力的」と指摘するが、「当社のような大手はすでに明確なターゲット層のあるオンラインストアを持っており、ここから直販するほうが望ましい」と説明している。

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