インドネシア 2010年7月28日(水曜日)
電力値上げはエコ家電追い風に:パナソニック製造が設立40年[家電]
パナソニック・マニュファクチャリング・インドネシア(PMI)は27日、設立40周年の記念式典を開いた。1970年に生産を開始したオーディオ製品の累計生産台数は4,130万台に達している。7月から電力基本料金(TDL)が改定されたことに伴い産業界では生産コストの拡大を懸念する声も伝えられているが、同社は、省エネルギー性能を持つ家電を前面にアピールしていきたいと強調している。
PMIの前身、ナショナル・ゴーベルは1970年に設立。この40年間のオーディオ製品以外の累計生産台数は、ウオーターポンプが1,300万台、扇風機が570万台、アイロンが530万台、冷蔵庫が450万台、換気扇が430万台、エアコンが200万台、洗濯機が140万台に達している。
記念式典では、インドネシアで99年から実施している奨学金制度「パナソニック・スカラシップ」で、日本の理工学系大学院修士課程に留学する3人に奨学金を付与したほか、今年から始めた国内の教育機関を対象とした奨学金「ゴーベル・スカラシップ」で、成績優秀にもかかわらず経済的理由により学業継続が困難になった1人に支援を提供した。
■通年で3割増収へ
PMIの菅沼一郎社長は、4〜6月期の国内販売の売上高は前年比53%増だったと説明。サッカーのワールドカップ(W杯)需要で、液晶(LCD)テレビとプラズマテレビを合わせたフラットテレビの販売は、前年比4倍増を記録したという。
また気温が高かったという天候要因もあり、エアコンの売り上げは過去最高に達した。エアコンは好調な需要増を背景に、昨年から今年にかけて生産能力を2割増やしたのに続き、来年に向けてさらに5割増に拡大する計画を明らかにした。
通年の国内売上高は前年比3割増を目標に掲げている。
主な商品カテゴリー別のシェアは現在、洗濯機が13〜14%、プラズマテレビが40%、液晶テレビが10%前後、冷蔵庫が11〜12%、エアコンが26〜27%、ウオーターポンプが40%に達しているという。
■省エネ電球シェア6倍増へ
パナソニックは全世界の工場で、09年に二酸化炭素を計30万トン削減する目標を1年前倒しで08年に達成している。
インドネシアの工場では、09年に対06年比23%削減を実現。12年には対09年比で17%削減する目標を定めている。
7月から電力基本料金(TDL)が改定され、産業界では生産コスト上昇を懸念する向きもあるが、PMIのラフマット・ゴーベル監査役会長はパナソニックの技術を生かした環境に優しい商品をこれからも市場に投入していくと強調。電力料金が上昇しても省電に努めれば、環境負荷低減にも貢献すると指摘した。
菅沼社長によると、これまで日本で生産していた発光ダイオード(LED)電球の生産移管が進行中のパナソニック・ライティング・インドネシアでは、省エネ電球の生産も一部で開始しているという。国内市場では省エネ電球のシェアは低いものの、今年は前年比で6倍増、2年後にはシェア2けたを狙っていると明らかにした。
このほか、欧州の電気電子機器における特定有害物質使用制限指令(RoHS指令)に、インドネシアを含め全世界のパナソニックの工場で8年前から適応しており、規制対象となる13種類の化学物質を使用しない生産体制を構築している。
菅沼社長は今後の事業戦略として、インバーター機能を搭載したエアコンや冷蔵庫などの省エネ家電のほか、契約電力量が900ワットの家庭でも使用できるような低入力の商品機種を前面に出していきたいと語っている。