マレーシア 2010年7月28日(水曜日)
日立電線、PVワイヤー生産:太陽電池用、既存工場で8月から[製造]
日立電線は27日、「NoWarp」ブランドで展開する太陽電池用PVワイヤー(平角はんだめっき線)をマレーシアで8月から本格生産すると発表した。日本と中国に続く3カ所目の製造拠点で、東南アジア域内の需要に対応する。
日立電線の担当者はNNAに対し「欧州、北米、中国の企業などが東南アジアに構える製造拠点の需要に対応する」と述べた。巻線や配線部品を生産するヒタチケーブル・ジョホールの既存工場内に新ラインを設けた。設備投資額は約5億円。具体的な生産規模は明らかにしていない。
3拠点体制として「日本、中国(蘇州)の拠点とともに各地域向けに最適地生産を行う」。生産能力拡大とともに新製品開発力の強化も進め、PVワイヤーを中心とする太陽電池向け配電材の売上高を2009年度の40億円から2012年度に90億円に引き上げることを目指す。
PVワイヤーは太陽電池セルから蓄電池などに電気を流すためのワイヤーで、日立電線は高い伝導率などを売りに世界市場でシェア約20%を持つ。太陽電池モジュールで主流の結晶シリコン太陽電池セルは薄型化が進み、PVワイヤーと接続する際に熱が掛かり、冷めるときにセルとワイヤーの伸縮率の差でゆがみが生じることがあるが、日立のワイヤーはセルの反りを回避する特性にも優れているという。
太陽電池モジュールは、出力容量ベースで年率約22%の成長が期待されており、市場は2015年に09年比で3.3倍に膨らむ見通し。既存モジュールメーカーが増産を進めるほか、新規参入も相次いでいる。日立電線は、世界各地で太陽電池モジュール生産の活発化とともにPVワイヤーの需要が拡大しているとして、3拠点から幅広い地域に供給できる体制を整える。