オーストラリア 2010年7月29日(木曜日)
CPI上昇率3.1%:4〜6月期、予想下回る水準に[経済]
政府統計局(ABS)は28日、4〜6月期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前期比0.6%、前年同期比3.1%だったと発表した。市場予測の前年同期比3.4%を下回ったものの、1〜3月期(2.9%)に比べ高い数値となった。ただ、金融業界では今回の結果を受け、豪連邦準備銀(RBA)は次回の理事会で政策金利を据え置くとみているようだ。【豪州編集部・安藤久史】
CPIの上昇は、前期比では酒・たばこ(5.9%)や健康(2.2%)の値上がりが影響したものの、食品(0.3%下落)、娯楽(1.8%下落)などの値下がりが相殺した。連邦政府が5月1日から、たばこ税を25%引き上げたことで、30本入りのたばこ1箱につき2.16豪ドルの値上げとなった。
一方、前年同期比では、酒・たばこ(8.7%)、住宅(5.8%)、教育(5.7%)、健康(5.0%)、金融・保険サービス(3.9%)が高い伸びを示した。ただ、衣服・靴は3.8%、娯楽は0.6%それぞれ下落した。
都市別の上昇率は、◇シドニー(前期比0.4%・前年同期比2.9%)◇メルボルン(0.6%・3.1%)◇ブリスベーン(0.7%・3.2%)◇アデレード(0.7%・2.8%)◇パース(0.9%・3.5%)◇ホバート(0.4%・3.0%)◇ダーウィン(0.8%・3.2%)◇キャンベラ(0.3%・2.3%)――。たばこの値上がり、住宅価格の上昇が各都市のCPI上昇率を引き上げた。
■政策金利は据え置きか
一方、トリム平均値CPIは年率2.7%となった。RBAのインフレターゲット(2〜3%)範囲に収まったことから、金融業界では8月3日の理事会で政策金利を据え置くとみている。
シドニー・モーニング・ヘラルド(電子版)によると、投資銀マッコーリー・グループのロバートソン金利ストラテジストは、「CPIの結果から、RBAは金利を据え置く」と分析。さらに、「少なくとも3カ月連続で政策金利を変更しない可能性が高い」とも指摘している。
RBAは6月、7月の理事会議事録で、次回の利上げについて、「4〜6月期のCPI水準を参考に決定する」との意向を示していたことからも、金利を据え置く可能性が高いとみられている。
4〜6月期のCPI数値は、金融業界だけでなく小売業界も注視していた。また、8月21日には総選挙を控えていることから、今回のCPIの結果が、労働党や自由党などの選挙キャンペーンにどのような影響を及ぼすかにも注目が集まっている。