ベトナム・インドシナ  2010年7月30日(金曜日)
フィッチ、越を格下げ:外貨・ドン建て長期発行体格付で[金融]

国際格付け会社フィッチ・レーティングスは29日、ベトナムの外貨建て長期発行体デフォルト格付(IDR)とドン建て長期IDRを「BBマイナス」から「Bプラス」に引き下げた。格下げと同時に「格付けウォッチ」ネガティブの対象からは除外。アウトルック(見通し)は「ステーブル(安定的)」とした。

フィッチはまた、カントリー・シーリングを「BBマイナス」から「Bプラス」に引き下げた。カントリー・シーリングは、為替管理や資本移動について評価したもので、対象国の民間セクターを含めた発行体(この場合、商銀や企業など債券の発行元)に対する格付け上限の目安となる。

■経済政策に一貫性なし

フィッチは発表文で、ベトナムを格下げした理由の一つとして「これまでの事実として海外からの資金調達が低迷している上に、海外からの借り入れ要件が厳格化していることが追い打ちをかけ、ベトナムの信用力は悪化している」と説明した。

ベトナムのマクロ経済政策に一貫性がないことも指摘した。政策決定が偶発的で、5年ごとに行われる共産党大会が2011年1月に開催されるのを前に、(成長欲しさで)緩和政策に踏み切る可能性があるとし、これを「リスク」と断じた。

発表文ではまた、ベトナム国家銀行(中央銀行)が今年3月に商業銀行や国内企業から米ドルを買い取り、外貨準備高を138億米ドルに増やしたことに対し、国際的に信用を得るには不十分とした。

加えて、安定的で長期的な外国直接投資(FDI)やポートフォリオ投資(分散投資型資産運用)が不足しているとし、財政赤字を抑制するためのきっかけがないことなどを指摘した。

フィッチはベトナムの財政赤字と政府債務を「二重債務問題(twin deficit problem)」と称している。発表文では、2009年の財政赤字はGDP比8.7%で、今年は7.6%に下げて若干の改善を見せると予想しているが、依然として高い水準にあるとした。政府債務は09年、GDP比で45%まで膨らんだとしている。

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