マレーシア  2010年7月30日(金曜日)
キユーピー、マラッカ工場竣工:年商20億円目標、中東も視野[食品]

キユーピーマレーシアは29日、マラッカ新工場の竣工式を開催した。先にイスラム開発局(JAKIM)からハラル(イスラム教徒向け)認証を取得しており、近く本格稼働させる。マレーシア国内向けを皮切りに、インドネシアなどイスラム諸国にも輸出する計画。2015年までに年間売上高15億〜20億円を目指す

新工場はマラッカ州メリルマウのスルカム・ハラル団地に完成した。キユーピーの海外生産拠点としては、米国と中国の各2カ所、タイの1カ所に続く6カ所目となる。間もなく主力のマヨネーズをはじめ、卵を主原料とするスプレッド(塗り物)やタルタルソースなど12品目の本格生産を開始する。年産能力は約3,000トン。

ハラル認証を受けるためには、豚肉やアルコールといった原材料を使うことはできない。関係者は「生産品目は非ハラル原料を含まないものを選んでいるが、一部では原材料の微調整が必要だった」と語った。

当初は国内向けに、外食産業向けと小売向けに供給する。国内の小売店では従来から製品を日本やタイから輸入して販売していたが、マレーシア製に切り替える。外食産業向けはほぼ新規参入となる。日本料理店やファストフードチェーン店に加え、ベーカリーや地元料理店などの需要も開拓したい考え。最終的に外食向けと小売り向けが7対3程度の比率になるとみている。

関係者は「当社のスプレッドをサンドイッチなどに使った場合、店頭に常温で並べても鮮度を長く保てる。自家製を使っている地元ベーカリーなどの需要を開拓したい」と述べた。日本料理や洋食に加え「地元のマレーシア料理の中でも使ってもらいたい」とも指摘した。マレーシア人の卵消費量は日本に次いで世界で最高水準という。



■近隣国から中東へ

当初は国内向けで、年内〜来年初めにはシンガポールに輸出を開始する見通し。その後は国際的に評価の高いマレーシアのハラル認証を武器に、巨大なムスリム人口を抱えるインドネシアへの輸出も目指す。中東を含むイスラム諸国も視野に入れている。

中東を含むイスラム圏へのゲートウエーとして、日本の自治体や企業のハラル産業に対する関心は高い。堀江正彦・駐マレーシア日本国大使は式典の挨拶の中で、日本から近く複数の大型使節団が同工場を訪問する予定だと明らかにした。

キユーピーマレーシアの新工場は、敷地面積が8,000平方メートル、延べ床面積が2,500平方メートル。2009年10月に他社の土地と建物を買収して改装した。資本金は3,400万リンギ(約9億円)で、キユーピーが90%、三菱商事が10%を出資。うち数割をライン導入などの設備投資に投じた。クアラルンプールに営業事務所も設置している。

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