オーストラリア 2010年8月10日(火曜日)
米企業からの買収憶測浮上:石炭ホワイトヘイブン[資源]
ニューサウスウェールズ(NSW)州の石炭会社ホワイトヘイブン・コールに対し、米国の非公開投資会社ファースト・リザーブと同国バージニア州拠点の石炭会社アルファ・ナチュラル・リソーシズが共同で買収を検討していることが分かった。買収額は30億豪ドル超に達するとみられている。9日付オーストラリアンが伝えた。
ファースト・リザーブはホワイトヘイブンの最大株主で、すでに株式27%を保有している。ファースト・リザーブはアルファ以外にも、ホワイトヘイブンの主要株主である米石炭大手AMCI(持ち株比率15%)の協力を得る方向でも調整しているという。
ただ、ホワイトヘイブン株は、創立者であるトニー・ハガーティー氏とアンディー・プラマー氏がそれぞれ6%以上を保有していることから、両氏によって完全買収を阻止される可能性も残っている。
ホワイトヘイブンに近い関係者によると、正式な買収案は提示されていないため、買収計画が進められないことも想定されるという。ただ、これをきっかけに、中国の石炭会社をはじめとする他企業が買収意向を示してくる可能性が高まっているもようだ。
■株価は急騰
買収提案を受けたとの市場憶測を背景に、ホワイトヘイブンの株価は急騰。同社は5日に、「会社組織に関連した取引について、第三者と話し合いを進めている」とのみコメントを出している。関係者の1人は、「(買収をめぐる)こうした交渉は業界内では珍しくない。ただ、ファースト・リザーブが正式に買収提案を行えば、他企業が対抗案を出してくるだろう」との見方を示した。
ホワイトヘイブンの株価は9日、前取引日比3.75%高(0.23豪ドル)の6.36豪ドルで引けた。前年同日(3.15豪ドル)比では101.9%上昇している。
UBSのアナリストらは、ホワイトヘイブンの石炭生産量が向こう3年間に現在の400万トンから950万トンに拡大する見通しであることに言及し、「買収ターゲットとして魅力的」と評価。また、資源・石炭会社6社で構成するコンソーシアム「ニューカッスル・コール・インフラストラクチャー・グループ(NCIG)」に出資していることや、NSW州ガンネダ盆地で鉄道輸送割当を確保するなど、重要なインフラ設備を有していることも関心を引き付けている要素になっているという。