フィリピン  2010年8月17日(火曜日)
在外比人送金、上期は7%増:6月は単月最高額を更新[金融]

フィリピン中央銀行が16日発表したフィリピン人海外出稼ぎ労働者(OFW)を含む在外フィリピン人からの今年上半期(1〜6月)の送金額(銀行経由のみ)は、前年同期比6.9%増の90億6,220万米ドルだった。新規雇用が堅調に増加したことに加え、送金網の拡充も貢献。来月発表される7月の送金統計では、昨年より1カ月早く累計100億米ドルを突破する見通しだ。一方、6月単月の送金額は前年同月比8.3%増の16億2,360万米ドル。単月ベースで1月(8.5%)に次ぐ今年2番目の増加率となり、過去最高の送金額を記録した。

中銀によると、専門職と技術職の海外就労が好調を持続し、送金額を押し上げた。フィリピン海外雇用局(POEA)の就労報告(速報値)によると、上期に雇用契約を締結し、採用または派遣待ちの状態にある労働者は、前年同期比13.5%増の21万2,700人となった。

一方、海外におけるフィリピンへの送金網も拡充。海外の銀行支店や送金センター、代理銀行の数は6月末で4,351店となり、前年から621店(16.6%)増加した。

主な送金元は、米国、カナダ、サウジアラビア、日本、英国、シンガポール、アラブ首長国連邦(UAE)、イタリア。これらの国からの送金額が全体の81.7%を占めた。



■単月で初の16億ドル突破

6月単月の送金額は、単月ベースで初めて16億米ドルの大台を突破。5月の15億7,890万米ドルを上回り、2カ月連続で過去最高額を更新した。単月の増加率も2カ月連続で拡大傾向にある。

中銀は、日本船主協会(JSA)が向こう2年間でフィリピン人船員など2,000人を採用する方針を示している点に言及。今後もフィリピン人の海外就労が増加するとの見方のようだ。

■出稼ぎ者の福利向上へ

労働雇用省はPOEAを通じ、改正出稼ぎ労働者・在外フィリピン人法(共和国法第10022号)の施行規則(IRR)を6日付で公布した。同法は、OFWなどの福利向上を目的とする。

16日付マニラブレティンによると、同施行規則では、違法な派遣業者の刑事責任を拡大したほか、労働者を対象にした保険に関する規則も厳格化する方針。派遣会社には、◇事故死に1万5,000米ドル◇自然死に1万米ドル◇恒久的な障害に7,500米ドル――をそれぞれ補償する保険への加入が義務付けられるという。

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