シンガポール 2010年8月18日(水曜日)
7月輸出額、18%増に鈍化:前年比2けたも景気一巡で[経済]
国際企業庁(IE)が17日発表した7月の貿易統計によると、非石油部門の輸出額(NODX、石油と再輸出除く)は前年同月比18.2%増の147億5,720万Sドルとなった。電子・非電子の輸出量がいずれも弱含み、年初来の高水準だった前月から伸びが鈍化した。専門家は予想より弱めの数値になったと指摘。今後も同様の水準で推移すると予測する。
NODXは、昨年12月以降8カ月連続で2けた成長を維持したものの、年初来2番目の高水準だった前月の28.7%増から弱含んだ。前月比(季節調整済み)は3.9%減で、3カ月連続の前月割れとなった。日系金融機関のアナリストはNNAの取材に対し「予想より弱めの数値となったが、前年比の反動があった前月と比べての伸びは縮小傾向にあり、この落ち込みは想定内」と説明。今後の展開については、「景気の波が一巡し、(前年同月が)危機前の水準まで戻っている。当面は同程度で推移するが、二番底の恐れはない」との見通しを示した。
全体の4割弱を占める電子は25.7%増の55億8,690万Sドル。集積回路(IC)部品が2.2倍と3カ月連続で2倍以上の伸びをみせたものの、前月より伸びが弱含んだ。主力のIC、パソコン(PC)部品はそれぞれ36.8%増、10.8%増にとどまったほか、ディスクドライブは7.2%減となり、前月のプラス成長からマイナスに転じた。
非電子も14.1%増の91億7,300万Sドルとなり、前月の20.8%増から上昇幅が縮小した。製薬が29.7%増から23.5%減へと2カ月ぶりにマイナスとなったことが影響した。石油化学は32.7%増で、55.7%増だった前月と比べて減速している。
■対日輸出は大幅減
主要輸出先10カ国・地域は、米国と韓国を除いて前年同月比で伸び幅が縮んだ。欧州連合(EU)は26.1%増。貿易額で首位を維持したものの、先月の75.1%増の反動から急落した。電子はダイオード・トランジスタが8倍以上の伸びをみせたほか、PC部品とICがそれぞれ82%増、65%増だった。非電子は石油化学や特殊機械が大きく伸長した。
中国は34.6%増で2位を維持。前月の38.3%増から横ばいで推移した。電子はIC、IC部品、PC部品がけん引して52%増。非電子は化学物質、石油化学、特殊機械が好調で28%増加した。
日本は21.1%増で前月の6位から8位に転落。前月は49.6%増。電子はIC部品、家電製品、通信機器が伸びて22%増で前月の13%から拡大。ただし非電子は製薬、特殊機械の輸出が増えたものの20%増にとどまり、75%を下回った。
一方、米国は30.1%増で、前月の0%から伸びをみせた。電子は6.8%増で前月の36%増から鈍化したものの、非電子が70%の増加をみせたことが伸びを後押しした。また韓国は54.1%増の大幅拡大となった。