インドネシア 2010年8月19日(木曜日)
官民連携加速 3省庁が覚書:インフラ整備へ政策調和[経済]
2014年までの5年間で総額1,430兆ルピアの投資誘致を目指し、国家開発企画庁(バペナス)と投資調整庁(BKPM)、財務省が18日、官民連携(PPP)事業の促進と支援に関する覚書を締結した。インフラ事業の開発を促進するためには、これら省庁間の連携が不可欠で、良好な投資環境づくりのためには各省庁の権限に応じた政策調和と一貫した対策が必要と強調している。
覚書では、官民連携事業の実現加速のための支援を供与するため、各機関の役割について定めている。バペナスのアルミダ長官、投資調整庁のギタ長官、アグス財務相が調印した。
官民連携事業における政府の提携先を、国営企業、地方自治体の運営企業、協同組合、民間の株式会社と規定。提示可能な事業として、(1)入札書類の準備が完了している(2)官民連携実行委員会が結成され、稼働準備が完了している(3)入札日程が決定済み(4)政府の支援が必要な場合はすでに実行されている――ことが挙げられた。
財務相の役割は、(1)政府保障や支援に関して事業を実施する上での便宜を図る(2)財政政策庁(BKF)による政府保障や資金供与の方法を調整(3)財源の確保や予算の割当でのバペナスとの調整(4)投資調整庁と調整して政府保障や資金供与の手法を宣伝――とした。
財務相が図る便宜には、▽財務省傘下の政府投資センター(PIP)を通じた政府の一時金拠出▽インフラ保証会社(PII)によるリスク保証▽インフラ持ち株会社サラナ・ムルティ・インフラストラクトゥール(SMI)による官民連携事業の準備――が含まれている。
一方、バペナス長官の役割は、(1)地域フォーラムの開催(2)官民連携白書の編成(3)官民連携に関する政策策定(4)周知活動とキャパシティビルディングの実施――と盛り込まれている。
投資調整庁長官の役割は、(1)投資家を誘致するためのインフラ事業の情報提供(2)潜在性のある投資家を発掘し、インフラ事業を提示(3)投資家候補との協業に便宜提供――という。
覚書にはまた、官民連携促進チームを発足し、マスタープラン(基本計画)と事業計画を編成することも盛り込んでいる。
■来月にも5件提示
バペナスのアルミダ長官は、今回の覚書が「フロント・オフィス」としての投資調整庁と、「バック・オフィス」としてのバペナスの役割分担を規定したものとの認識を提示している。
覚書調印に立ち会ったハッタ経済担当調整相も、投資家が今後、認可手続きを行うには投資調整庁を訪れるだけで済み、バペナスは関連省庁をとりまとめる後方支援の役割を担うと説明した。
投資調整庁のギタ長官は、来月にも提示が可能な官民連携事業5件を盛り込んだ白書を公表できるとの見通しを示している。プロジェクトの詳細には言及しなかったものの、ジャカルタのスカルノ・ハッタ空港アクセス鉄道や、製油所、発電所の建設、港湾拡張などの計画を挙げた。
アンタラ通信が伝えたところによると、ギタ長官は、資金保証のついた案件の投資認可手続きを「最長で1カ月以内に済ませられるようにしたい」と話している。