シンガポール 2010年8月19日(木曜日)
日産代理店、日系ゼロと合弁:中国の中古車市場を開拓[車両]
自動車輸送を手がけるゼロ(川崎市幸区)は、シンガポールに拠点を置く日産車販売代理店タンチョン・インターナショナル(TCIL)と提携して中国の中古車市場に進出する。香港に合弁会社を設立してビジネスモデルを検討。ゼロはタンチョンの持つ販売ネットワークや運営ノウハウを生かし、黎明(れいめい)期にある同国の中古車市場を開拓する。一方、タンチョンも海外事業が売上高の6割以上を占めており、特に成長が著しい中国事業を強化したい考えだ。
ゼロは今回の提携について「TCILの持つ中国でのビジネス経験や人的ネットワークと、ゼロが日本国内で培った自動車の輸送・整備や中古車オークションの運営など技術ノウハウを融合することが中国に進出する上で優位点になる」と説明している。同社は2005年に上場する以前からTCILと戦略パートナーシップを結んでいるほか、TCIL代表のタン・エンスン氏はゼロの社外取締役も務めている。
合弁会社名は「八菱」。資本金は1,000万HKドル(約1億1,200万円)で、ゼロが51%、タンチョンが49%出資する。中古車の販売、配給や自動車査定、メンテナンスなどを中核事業とする。また合弁会社設立と同時に、来年1月をめどに中国本土での中古車関連事業の運営会社設立に向けた準備チームを両社で共同編成。本格的な事業展開に向けた検証を進める。
またゼロは、中国で2004年8月に輸送合弁会社「陸友物流(北京)」を設立しており、同社のインフラ機能を最大限に活用することで、事業拡大の機会を狙うとしている。
TCILは、シンガポールをはじめ中国各地で営業拠点を展開するほか、自動車製造も手がけている。
中国自動車工業協会の統計によると、同国の新車販売台数は昨年、1,360万台を超えて米国を抜き世界一になった。一方、同年の中古車販売台数は410万台にとどまっており、ゼロでは「今後市場の拡大が確実視されている」と分析している。
■中国事業、2倍増収
TCILも中国事業を強化している。同社の2010年1〜6月期中間決算によると、純利益は前年同期比8.9%増の1億6,047万HKドル。売上高が31.5%増の30億4,175万HKドルだった。このうち、海外事業の占める割合が65%となり、創業以来初めてシンガポール事業の割合を上回った。中でも中国事業は13億5,379万HKドルで2倍に拡大し、伸びをけん引している。今回の提携を通じて成長が見込まれる新市場の開拓を進め、売り上げ拡大を狙う。