タイ 2010年9月1日(水曜日)
電子業界、上期125%増益:大手10社好調、安定成長を予測[製造]
電子業界各社が下半期(7〜12月)の好調を予測している。大手10社の上半期(1〜6月)の純利益は合計53億140万バーツと前年同期比125%増を記録した。
8月31日付クルンテープ・トゥラキットによると、プリント回路基板(PCB)大手のKCEエレクトロニクス(KCE)は、自動車産業からの需要が電子部品輸出を押し上げていると指摘。自動車業界が3〜5%成長すれば、関連の電子部品業界は10%成長するとの見方を示した。さらにハイブリッド車の普及が進めば、成長率は30〜50%まで拡大すると予測している。KCEは、顧客の6割を自動車メーカーが占め、18%が工業向け電気製品、12%が個人消費者向け電気製品関連などという。欧米での経済不安、バーツ高などへの懸念があるが、取引先を世界各国に分散し、リスク軽減を図っている。
一方、電子部品のスターズ・マイクロエレクトロニクス(SMT)は、年末までの受注状況から懸念材料はなく、下期も継続的に業績が伸びると見込む。先ごろ投入した小型プロジェクター向け製品の販売が好調で増収益を期待できるという。ポンサック最高経営責任者(CEO)によると、最近は日に2〜3件の引き合いがあるという。下期は新製品開発に注力し、来年初めに世界市場向けの新製品を投入する計画。
■バーツ高に対策
電子部品のハナ・マイクロエレクトロニクス(HANA)のリチャード社長は、急激に進むバーツ高への懸念を指摘した。決算はドル建てで為替リスクは少ないものの、賃金などはタイバーツでの支払いとなる。同社では5,000万米ドル分の為替ヘッジを行い対応しているという。
フィリップ証券(タイランド)のアナリストは下期の電子産業の動向について、個人消費の拡大により、自動車関連や個人消費者向け電気製品関連の電子部品で販売が堅調に伸びると予測している。ただ、米国経済の回復状況がまだ安定しないため、下期のタイ電子業界の成長率は上期並みまたは上期を若干下回る見通しだ。