ベトナム・インドシナ 2010年9月7日(火曜日)
物価はこの先数カ月安定:スタチャン予想[経済]
政府が一般消費財や工業製品の価格抑制を強化してきたことで、この先数カ月もインフレが抑制される──。英スタンダード・チャータード銀行の東南アジア研究部のタン・フイ部長が述べたもので、同部長は今年のインフレ率を8.2%と予測した。タインニエン電子版が報じた。
フイ部長は、食品やエネルギーの世界市場の価格が急騰しない限り、ベトナム国内のインフレは抑制されると予測した。世界市場で価格が急騰し原料価格が上昇した場合には、国内の価格抑制の継続は効果的でないと説明した。
同部長は、インフレが年内、上期(1〜6月)にみられた低率基調を続け、通年で8.2%になると予測。前月比では平均0.2%の上昇を続けるとみている。
■5年は貿易赤字続く
貿易収支については、中期的な視点(5年)でみても、貿易赤字から脱することはないと予測。また貿易赤字の軽減を目的に今年から来年にかけて、ベトナム国家銀行(中央銀行)がドン切り下げをさらに進める可能性があることを示唆した。今後のドン切り下げのタイミングについては、政治的な要因によって決まるだろうと説明した。
中銀は昨年11月以降、ドン切り下げを3度実施している。昨年11月には米ドルに対するドンのレートを5.44%、今年2月には3.25%切り下げた。8月18日には、2.05%の切り下げを決定し、公定レートを1米ドル=1万8,544ドンから1万8,932ドンとした。
フイ部長は、今後もドン安基調が続くとみており、今年末の対米ドルの為替レートを1米ドル=1万9,900ドンと予測している。
一方、外国直接投資(FDI)は回復基調にあり、外資が国内に流入していることで、ドン切り下げによる経済へのマイナス影響が、世界同時不況の影響でFDIが低下した昨年11月の切り下げに比べれば小さいとした。
同部長はまた、商業銀行の貸付金利については、政府が経済活性化のために金利を下げるよう指導しているが、インフレ抑制を念頭におけば、極端には下げられないと指摘した。