フィリピン 2010年9月7日(火曜日)
貧困層意識、世帯の50%に:最低水準から増加に転じる[社会]
「貧困層」に属すると考える世帯の割合が再び50%に達し、前回調査時(今年3月)の最低水準43%から7ポイント(推定130万世帯以上)増加した――このような結果が、民間調査会社ソーシャル・ウェザー・ステーション(SWS)が6月に実施した貧困意識調査で明らかになった。6日付ビジネスワールドが伝えた。
SWSは、6月25〜28日に全国の成人1,200人を対象に面接調査を実施。その結果、自らの世帯を貧しいと考える回答者は50%(推定940万世帯)に上り、過去23年間で最低水準を記録した前回調査時(3月19〜22日)の43%(同810万世帯)から再び増加したことが分かった。
地域別では、ミンダナオ地方の貧困意識が56%と最も強く、前回の39%から17ポイント増加。マニラ首都圏でも38%から48%に、ビサヤ地方でも52%から58%に増加した。ルソン地方(首都圏を除く。以下同じ)も44%で、前回の43%からわずかに増加した。全国の都市部の貧困意識は44%と、前回の41%から3ポイントの増加にとどまった一方で、農村地域では58%と、前回の45%から13ポイント増加した。
また、食事の面で自らを貧しいと考える回答者も38%(推定720万世帯)で、前回の31%(同590万世帯)から7ポイント増加。地域別では、ミンダナオ地方で32%から48%、首都圏で28%から35%、ビサヤ地方で39%から45%、ルソン地方で29%から31%にそれぞれ増加した。
食事の面で自らを貧しいと考える回答者38%のうち、34.5%が「飢えを体験した」と回答。さらに、8.8%が「過去3カ月に食べ物がほとんど、または、まったくない状態を体験した」と答えた。
■貧困削減に向け予算増額
政府は、国会に提出した来年度予算政府案で、子供の就学などを条件として貧困世帯に現金を支給する「条件付き現金給付(CCT)」を、本年度の100億ペソから2倍以上の219億ペソに増額することを提案している。
また、アジア開発銀行(ADB)は、今月に入り、このCCT事業に対して4億米ドルを融資すると発表した。この融資金は社会福祉開発省を通じ、CCT事業の一環として、今年末までに100万世帯、来年末までに230万世帯に供与される予定。同事業の対象は現在90万世帯で、主に貧困層に属する未就学児童の通学や妊婦の健康管理などに支給される見通しだ。