フィリピン 2010年9月20日(月曜日)
ミヤノ、比でNC旋盤生産へ:アジア新興国の需要増見込む[製造]
シチズンホールディングス傘下の工作機械メーカー、ミヤノ(本社・福島県矢吹町)は、フィリピンで数値制御(NC)旋盤の生産を計画している。このほど本格稼働を視野に入れた試作を開始。精度や需要動向を見極めた上で、来年4月をめどに生産を開始したい考えだ。
ミヤノ経営企画課の担当者が17日、NNAに明らかにしたところによると、NC旋盤の生産はバタンガス州のファースト・フィリピン・インダストリアル・パーク(FPIP)で操業するミヤノ・フィリピンの鋳物工場の空きスペースを利用する。生産に当たり、14人を増員する予定。
生産するのは、低価格機の「BNA」シリーズ。既に主要部材を日本から持ち込み、4台を試作している。最終的には8台を試作し、日本での精度調査を経て、本格生産にこぎ着ける考えだ。フィリピンでの生産が実現すれば、同シリーズの前機種に相当する「BNC」シリーズを生産する中国工場に続き、海外2カ所目の生産拠点になるという。
フィリピンでのNC旋盤生産に至った背景として、中国をはじめとするアジア新興国の需要が上向いている点がある。同担当者によると、ミヤノの売上高のうち約4割を海外が占め、アジア地域の売上高は同社全体の約3割に達しているという。
■関税面の恩恵を考慮
同担当者は、フィリピンで生産するメリットとして、低い人件費に基づく組立コストの抑制に加え、特に中国に対する関税面の恩恵を指摘。「関税分だけで価格が10%程度下がる」との見通しを示した。将来的にはBNAシリーズの生産をすべて日本からフィリピンに移管する方針。ただ「まだ計画段階のため、具体的な生産規模は現時点で未定」としている。
ミヤノ・フィリピンは前身のミヤノマシナリー・フィリピンから社名を変更し、2008年に設立された。資本金は4億ペソで、従業員はパートなどを含め220人(8月末時点)。ミヤノグループの鋳物生産の8〜9割を担う。