オーストラリア  2010年9月22日(水曜日)
政策金利4.5%に据え置き:準備銀、9月の議事録公表[経済]

豪連邦準備銀(RBA)が理事会で政策金利を4.5%に据え置いた背景が、21日に発表された議事録の内容で明らかになった。インフレ率に加え、4〜6月期の国内総生産(GDP)成長率が予測範囲内だったことから、現在の金利水準が適切に推移していると判断した。ただ、資源ブームを背景に景気が過熱し始めているとの見方も出ており、次回の利上げ時期に注目が集まっている。【豪州編集部・安藤久史】

議事録では、9月1日に発表された4〜6月期のGDP成長率が、前期比でプラス1.2%(前年同期比ではプラス3.3%)と、過去20年間の平均伸び率と同水準だったと指摘。4〜6月期の消費者物価指数(CPI)もインフレターゲット(2〜3%)範囲に収まっていることから、利上げ要因が見当たらなかったという。

ただ、政策金利の水準については、「国内・世界経済の動向には注視していく必要がある」との見方も示した。国内では資源ブームによる景気過熱、世界各国・地域では中国の経済成長鈍化、欧州の債務危機、米国の景気二番底懸念など不安要素が依然として残っているからだ。

RBAが昨年10月から6回にわたり実施した利上げ効果により、豪州経済は安定した成長を遂げているものの、見通しは不透明だともいえる。

■利上げは11月以降に

三井住友銀行の林克彦・為替資金課長(オーストラリア)は、次回の利上げ時期について、「7〜9月期のCPI発表後の11月以降になる可能性が高い」と予測した。

市場では、RBAのスチーブンス総裁が利上げを示唆したとの論調も出ているが、「10月の理事会で国内景気の過熱を理由に利上げに踏み切るのであれば、あえて総裁が『世界経済の動向を注視している』と発言する必要はない」との見方を示した。10月末に発表されるCPIの数値が出る前に、利上げを実施するほど景気は過熱していないと分析している。

また、林・為替資金課長は、「資源ブームで景気の過熱感があるのは確かだが、クイーンズランド州や西オーストラリア州など資源事業に注力している一部の州に限られる。豪州全体でみると、7〜9月期のCPIは極端に高い数値は出ないはずだ」と指摘した。

豪州の政策金利は、08年3月に7.25%を記録。その後、金融危機の影響で、利下げを断行した。08年9月に7.0%、10月に6.0%、11月に5.25%、12月に4.25%、昨年2月に3.25%、4月には3.0%にまで低下。しかし、昨年10月からは一転して6回の利上げを実施し、現在は4.5%にまで上昇している。

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