インドネシア 2010年9月24日(金曜日)
企業統治ランク 最下位脱却:11カ国中で、明確な改善[経済]
アジア企業統治協会(ACGA)とCLSA証券が発表したアジア11カ国・地域の企業統治(コーポレートガバナンス)ランキングで、インドネシアは定位置だった最下位を脱した。10位という順位を「喜ぶことではない」ものの、過去のインドネシアからの明確な改善が示されているという。
報告書によると、インドネシアの企業統治評価は、前回の2007年調査の37%から3ポイント上昇し40%となった。傾向としては、改善しているものの、政治制度の脆弱(ぜいじゃく)さが課題と指摘している。9位は韓国で前回の49%から45%に低下したものの、インドネシアとは5ポイントの開きがある。インドネシアに代わって最下位となったのはフィリピンで41%から4ポイント下落し37%となった。
インドネシアの主要な問題は変わっておらず、汚職とさまざまな課題に対する政治的意思が限定的なことと強調した。
項目別では、前回から改善したのは5項目中3項目。最大の改善は企業統治文化で7ポイント上昇し32%となった。改善の要因は企業の情報開示が進んだためではなく、非政府組織(NGO)やメディアの役割が大きいと指摘している。続いて6ポイント上昇し28%となった規定順守の執行は、多くの部分で反汚職委員会(KPK)の役割が大きいと説明した。国際財務報告基準(IGAAP)は2ポイント上昇し67%で、多くの企業が国際会計基準に則しており、大企業では世界的にも評価できると説明した。
評価が横ばいだったのは、規則と運営で39%だった。企業統治に関する国家の規範は存在するものの、義務化されておらず、指針にすぎないと指摘。過去3年間の改善点として、利害が衝突する場合の情報開示強化と企業の社会的責任(CSR)などの非財務報告の改善などを挙げた。一方で、これらの改善が相殺されるマイナス面として、3営業日以内の情報開示規定の不足やインサイダートレーディングが市場操作の防止法規、違法行為に対し訴追がいつ行われるのか不明なことなどを挙げている。
前回調査よりも低下した項目では、政治・規定環境が2ポイント低下し33%となっている。評価したのは中央銀行の監督機能と開かれた銀行システムや証券市場の規定も財務省資本市場金融機関監督庁(Bapepam―LK)の役割が強化された結果改善していると説明した。
■アストラが上位2社に
総合首位はシンガポールの67%で、2ポイント上昇した。2位の香港は2ポイント低下し65%でシンガポールと順位が入れ替わった。3位の日本は5ポイント上昇し57%でインドと台湾を抜き2ランク上昇した。
インドネシアの企業別上位3社は、重機大手ユナイテッド・トラクターズが首位、国営通信テルコムが2位、ユナイテッド・トラクターズの親会社の自動車大手アストラ・インターナショナルが3位に入っている。