香港 2011年4月29日(金曜日)
商品取引所、5月18日開業:国際市場で「アジア発言権」強化[金融]
商品先物取引市場の「香港商品取引所(HKMEX)」が、来月18日から金の先物取引を開始する。証券先物委員会(SFC)から代替的取引システム(ATS)として認可を受けたと27日に発表した。当初予定から2年以上遅れて「中国と世界のコモディティー取引ハブ」構想がついに動き出す。
取り扱うのは金の1キログラム先物で、米ドルで決済し、香港で現物を受け渡す。取引時間は午前8時から午後11時(香港時間)とし、欧米の主要商品市場と重なるようにする。ブローカー会員13社、決済会員3社が取引に参加する。すべての取引は、ロンドンの独立系決済機関、LCHクリアネットを通じて行う。
将来はそのほかの貴金属、卑金属、エネルギー、農産物、コモディティー指数なども取り扱いたいとしているが、タイムテーブルは示していない。HKMEXは設立当初、石油先物の取引を目指していたが、本土当局の規制などから断念した経緯がある。
張震遠(バリー・チュン)会長は、「われわれの新プラットホームは、世界のコモディティー価格決定過程におけるアジアの発言力を強めるものだ」と表明した。中国、インドを中心とするアジアが世界の主要コモディティー需要をけん引する中、取引価格の決定は現在も欧米の取引所に依存しているのが現状だ。張会長は「アジア市場のニーズに合った商品を取り扱うことで、市場参加者の取引リスク削減に貢献する」と意欲をみせた。また、早ければ今年下半期(7〜12月)にも人民元建て金先物取引を導入したいと話している。
■世界3大取引所に挑戦
ただ、ロンドン、ニューヨーク、シカゴの3大取引所が世界の商品先物取引を牛耳る現状で、アジアの新興取引所が切り込むのは難しいとの見方が優勢だ。
28日付フィナンシャル・タイムズ(アジア版)は、ドバイ・マーカンタイル取引所が07年6月に開始した石油取引も、欧米の主要証券や石油メジャーがパートナーを務めるにも関わらず、存在感を発揮できていないと指摘。上海と大連の両取引所は取引量は多いものの、外資は取引に原則参加できない。先行するシンガポール、東京も世界的な地位を確立できていないのが現実だ。香港では香港取引所(HKEX)と金銀業貿易場も金の取引を取り扱う。
HKMEXは、香港の国際金融センターとしての評価を活用し、中国本土と国際コモディティー市場との架け橋を務めることで、成功につなげられるとみている。
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