インドネシア 2012年1月27日(金曜日)
三菱自が乗用車販売に本腰、新車種投入などで[車両]
三菱自動車がインドネシアで乗用車の販売を強化する。新車種の投入や販売網の拡充で、向こう3年で商用車も合わせた同国での延べ販売台数250万台の達成を目指す。【小故島弘善】
三菱は昨年インドネシアで1万3,360台の乗用車を販売。前年比では14.3%増と2桁成長だった。一方で同社の全販売台数に占める割合は10%と低く、残りは商用車が占めた。ただインドネシアの自動車市場は昨年90万台近くに達し、タイを抜いて東南アジア最大となっているため、乗用車の販売にも本腰を入れる。
その一環としてラインアップを拡充する。25日には益子修社長も出席してジャカルタで開催された三菱のインドネシアでの200万台の販売達成記念式典で、小型スポーツ多目的車(SUV)「アウトランダースポーツ」の投入を発表。現地での乗用車の主力車種である「パジェロスポーツ」と合わせてSUVの販売増を狙う方針を示した。
三菱の現地総販売代理店クラマ・ユダ・ティガ・ブルリアン・モーターズ(KTB)の岡本大資マーケティング担当取締役によると、三菱の現地での乗用車のシェアは昨年2.3%にすぎなかったが、SUVカテゴリーだけで見ると13%を占めた。このため、今後もSUVを中心にシェアを伸ばしていく考えを明らかにした。
アウトランダーのほか、「年内に別の新車種を投入する」計画も示した。タイで生産予定の日本を含めた世界各国への輸出を予定している小型車「グローバルスモール」を含め、投入車種を選定しているところという。
販売店舗数も拡大する。インドネシア国内では190店舗を設けるが、年内に200店舗以上に増やす。乗用車を取り扱うディーラーも現在の34店舗から増強する方針だ。
■工場拡張に22億円投入
アウトランダー生産に向け、三菱は2,500億ルピア(約22億円)を投じて車両組立委託先であるクラマ・ユダ・ラトゥ・モーター・ファクトリー(KRM)が所有する東ジャカルタ・プロガドゥンの工場を拡張する。現在の年産能力は13万5,000台。
同車種は9月に開催予定の今年のインドネシア国際モーターショー(IIMS)までに発売する計画で、月間500台の販売を目指す。KTBのインタン広報部長は「需要を見ながら増産していきたい」と語った。
三菱がインドネシアで販売している乗用車はパジェロスポーツのほか、「ランサー」「グランティス」「トライトン」。すべてタイから完成車を輸入している。
■3年で50万台目指す
同社は1971年の販売開始から昨年までの累計販売台数が201万2,417台となり、200万台の大台に乗った。益子社長は1997年から2002年までKTBで勤務していたこともあり同国への思いは強く、「KTBは特別な場所。これからもインドネシア市場には大いに期待している」と語った。
KTBの水原秀元社長は「販売開始から97年に100万台を達成するまでは長い年月がかかった。しかし、2005年には150万台、今年に200万台と加速しており、向こう3年以内には250万台の達成を目指したい」と語った。
インドネシア自動車製造業者協会(ガイキンド)によると、三菱(三菱ふそうトラック・バスを含む)の販売台数(出荷ベース)は前年比26.2%増の13万4,416台で、トヨタ自動車、ダイハツ工業に続く3位。市場シェアは15%だった。今年の投資金額、シェア目標はまだ決まっていない。