インドネシア 2012年2月9日(木曜日)
トヨタ、第2工場を年産12万台に能増[車両]
トヨタ自動車は8日、インドネシア第2工場の生産能力を当初計画の年間7万台から5万台多い12万台に増強すると正式に発表した。布野幸利副社長と同社現地法人幹部がジャカルタでヒダヤット工業相、ギタ商業相に投資計画を報告した。新工場ではセダンやハッチバックなどの乗用車を生産する。輸出比率を増やす考えも示した。【大谷聡】
西ジャワ州カラワン県のカラワン工業団地(KIIC)内に建設中の第2工場への投資額は、263億円から150億円増えて413億円となった。新工場は来年初頭から稼働する予定で、当初の年産能力は7万台、2014年初頭からは12万台に増える。14年には隣接する第1工場と合わせた年産能力は23万台になる。新工場では新たに1,500人を雇用する予定だ。
布野副社長は「新工場を拠点に、インドネシアの人たちが笑顔になるような、燃費の良い手ごろな価格の自動車を提供していく」との方針を表明。同国政府からの要請を受けて、インドネシアを輸出拠点として育成する考えも示した。
トヨタは予想以上に早い同国の内需と輸出の拡大を視野に入れ、新工場の着工から数カ月の早さで能力増強を決めた。
新工場では輸出も念頭に置いた新しい車種を生産する計画。同副社長は「乗用車を生産することを考えている」と明らかにした。インドネシア国内市場への供給を優先しつつ、徐々に輸出比率を増やす見通しという。
トヨタは現在、インドネシアの第1工場で商用車の世界戦略モデルである多目的車(MPV)「キジャン・イノーバ」とスポーツ多目的車(SUV)「フォーチュナー」を生産する。昨年は計11万5,000台を生産し、このうち3割強の3万8,000台を東南アジア、中東、アフリカなどに輸出した。
トヨタ関係者は新工場で生産する車種について明言を避けたが、部品の共有化による収益向上を狙うため、インドで生産・販売する低価格戦略車のセダン「エティオス」とハッチバック「エティオスリーバ」をベースにした小型車を生産するとみられる。
■新工場に税制優遇も
ヒダヤット工業相は「トヨタ側からは投資計画のほか税制優遇を受けたい意向も伝えられた」と説明。新工場の稼働により部品メーカーなども含めて2万9,000人の雇用創出効果が期待されると指摘し、申請を受ければ税制優遇を前向きに検討する姿勢を示した。
環境に優しい低価格車の国内生産に優遇を付与するエコカー政策については、「現地調達率などの条件案はほぼ固まっており、奢侈(しゃし)税の扱いを決め、10月までに規定を発布したい」と語った。
トヨタの昨年の世界販売台数(ダイハツ、日野含まず)は710万台。インドネシアは31万5,000台で、国別では米国(163万2,000台)、日本(120万1,000台)、中国(88万3,000台)に次ぐ4位。全体に占める割合は4.4%だった。
今年の世界販売計画は前年比21%増の858万台。現地販売子会社トヨタ・アストラ・モーター(TAM)は今年のシェア目標を36%と設定している。TAMは台数目標を公表していないが、市場規模を92万〜95万台と想定しており、33万1,200〜34万2,000台の販売を計画していることになる。