EU
政府救済行は資産売却も=欧州委ガイドライン[金融]

欧州委員会(EC)は23日、欧州連合(EU)加盟各国の政府が国内銀行に対して実施する支援策のガイドラインを発表した。それによると、支援策へのECの承認を得るためには、各行は資産売却などを迫られるほか、他行の買収などを制限される可能性が高い。

ECは、自由競争が阻害される懸念から、政府救済を受けた銀行は数年かけて資産売却を行う必要がある可能性を示している。また、政府の資金を利用した他行の買収や、積極的なマーケティング戦略などが制限される場合もあるとしている。

また、ECは、各行の長期的な存続を確保するためストレステストを行う必要があるとしている。その結果によっては、不良資産の処理や不採算事業からの撤退などの必要が生じる場合もあるという。

クルス競争政策担当委員は、声明文の中で、「欧州の銀行を新たな政府支援なしで存続できるようにし、単一市場の中での競争を再び促す必要がある」と述べている。

ECは5月、独大手行コメルツ銀行に対し、ドイツ政府からの支援を承認する条件として、同行に資産売却を命じている。また、同国の大手州立銀行のウエストLBに対する公的資金による支援を承認する条件として、事業の大幅縮小とともに、2011年末までの身売りを義務付けている。

クルス委員は先月末、政府救済を受けた英銀行大手ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とロイズ・バンキング・グループについて、市場に占めるシェアが大きすぎるため、「事業の大部分を放出することになる可能性は高い」との見方を示している。

今回発表されたガイドラインは、2010年12月末まで有効となる。

一方、フィリップ・ロウEC競争総局長は23日、政府救済を受けた英国の大手2行がすでにECに再建計画を提出していることを明らかにした。ロイター通信が伝えた。同総局長は具体名を明らかにしてないが、RBSとロイズ・バンキング・グループの2行と見られる。両行は報道に対しコメントを控えている。

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